三井不動産は7月28日、がん患者をサポートするホテル「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」での疾患別・治療法別宿泊プランの開発を発表した。
2022年7月に開業した同ホテルは、年間約30万人が来院するNCC東病院敷地内に立地。通院するがん患者や付き添いの家族を24時間サポートする滞在環境を提供している。
今回開発するのは、同社と三井不動産ホテルマネジメント、国立がん研究センター東病院の相互連携によるプラン。
第一弾では、大腸の手術を終えた患者向けに、退院直後に大切な人とのゆっくり滞在できる内容のプランが登場。
NCC東病院の栄養管理室や看護部、大腸外科の医師との共同開発により、退院後のがん患者さんが日常と変わらない美味しい料理を楽しめるよう、葉物野菜は短くカットするなどの細かい調理の工夫を盛り込んだ特別ランチ・ディナーを提供する。
そのほか、診察時にNCC東病院の医師がバイタルデータを確認することができる体調記録サービス「Health Data Bank」の利用やストーマ交換用ハサミなど大腸の手術後に適した設備や備品の提供も行う。
第二弾では、放射線治療中の患者向けとして、連日の通院による身体的な負担軽減や安心して治療に専念できる環境を提供する宿泊プランが登場。
治療中に様々な症状が発現する放射線治療中の患者専用の情報共有の仕組み(コミュニケーションカード)を開発したほか、連日の通院負担を軽減するプラン設計を採用している。
敷地内のホテルから通院する事で移動時間や身体的な負担を軽減できる4泊5日の連泊を基本とし、通院治療中の体調の変化に応じた延泊や減泊の対応、24時間利用可能なゲスト専用ラウンジを用意している。
そのほか、トイレと浴室が別のゆったりとしたツインルームや、症状に応じた様々な備品・アメニティの提供、貸出が可能となっている。
今後も病院との連携のもと、治療中の患者や家族が安心して滞在できる宿泊プランを開発予定とのこと。