北海道にのみ生息する野鳥・シマエナガをご存知でしょうか? つぶらな瞳と白くてフワフワな羽毛がとても可愛らしく、別名「雪の妖精」とも呼ばれています。
その稀少さと可愛さからSNSでもたびたび話題に上がりますが、ここまで美しいシマエナガはなかなかお目にかかれないのではないでしょうか。
完璧で究極なシマエナガの写真撮れた!!
もうこれ以上はない!!
(@Pharao444より引用)
ツイートの投稿主はカメラ系Youtuberで『ふぁらおチャンネル』を運営する「ふぁらお(@Pharao444)」さん。
ツイートには「完璧で究極なシマエナガの写真撮れた!! もうこれ以上はない!!」という興奮の声とともに、驚くほど美しく撮られたシマエナガの写真が添えられていました。
躍動感と繊細さを併せ持ち、色合いも日本画のように芸術的。その素晴らしさに思わずうっとりしてしまいます。
この美しすぎるシマエナガの写真は大きな反響を呼び、1.6万件のリツイート、8.9万件のいいねを獲得(7月3日時点)。数々のコメントも寄せられました。
「感嘆のため息が止まりません。シマエナガの可愛さと儚さが画面から羽ばたいてきます。朱い実とのコントラストが肉眼で観るより美しい。写真出してください。買いに走ります」
「シマエナガの躍動感はもちろん、舞い散る雪の玉ボケがさりげなく入ってるのが最高ですね 木の枝に止まってるのが多いからめちゃくちゃ新鮮! 」
「これはもう浮世絵の世界ですね。江戸時代の画家の視点です。素晴らしい! 」
「神々しいですね〜 絵画のような美しさ・・・」
「これはもう天才超えてる Nikon使いの大王」
続けてふぁらおさんは、撮影機材などに関してこのように補足されています。
Z9 +NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S
Nikonの200万円のレンズの描写はもう当たり前のように凄いんだけどやっぱZ9唯一の最強性能「無限バッファ」には毎度助けられている。フレームにさえ入れ続けてれば絶対逃さない。Nikonのカメラは世界一☆
(@Pharao444より引用)
この写真は「Nikon Z9」というミラーレス一眼カメラと、「NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S」という大口径超望遠単焦点レンズで撮影されたものだそうです。レンズのお値段は、なんと驚きの200万円!!
また、ふぁらおさんは常々カメラの「無限バッファ」に助けられているということですが、カメラには撮影データをSDカードに保存する際にサポートしてくれる「バッファメモリ」というものが存在し、そのメモリの容量が大きいほど連写時の記録スピードも早くスムーズになるという特性を備えています。逆に、メモリの容量が小さいと連写が止まってしまい、シャッターチャンスを逃してしまうことも。
ふぁらおさんによると、カメラ「Nikon Z9」に搭載されているバッファメモリの容量はズバ抜けて大きいそうで、さらに記録用のSDカードも高性能な物しか使えない仕様になっているため、実質無限にシャッターを切れるようなモンスタースペックのマシン(=無限バッファ)となっているのだそうです。
ツイ主さんに聞いてみた
今回は、驚くほど美しく撮られたシマエナガの写真について、ツイ主のふぁらおさんにさらなる詳細情報をお聞きしました。
ーー撮影時に難しかったところや気をつけたポイントなどがあればお聞かせください。
シマエナガをはじめとした小鳥の飛翔シーンは、動体撮影の中でも最上級クラスで難しい撮影です。あまりにも素早く動き、且つ予備動作も殆ど分からないためピントを合わせるのは勿論のこと、画角の中に収めることがそもそも難しい被写体です。
被写体が来るまでの長い時間を待機できる、通い詰められる忍耐力や、被写体が来た時に慌ててカメラを動かさない冷静な判断力、被写体の動きを正確に把握する観察力や大砲レンズのような重い機材を振り回せる体力、シーンに合わせた最適な機材を選べる審美眼、上記様々な要素が複合的に組み合わさった上で最終的にシャッターチャンスを自分のものにできる引きの強さ等、色々なスキルが要求されます。
また、多くのシマエナガの写真というのは「枝の上に止まっているふっくらとしたお饅頭のような可愛らしい姿」です。そもそも見た目が可愛らしいシマエナガが雪の中で丸々と小首を傾げながらこちらを見ている様子はどう転んでも「正解」になります(笑)。
しかし、ある種そのような可愛らしいシマエナガの写真は巷に溢れかえっているので、カメラマンとしては誰も狙えないような「美しくかっこいいシマエナガ」の写真を撮りたくなります。元々小鳥が羽を広げて飛んでいる写真は少ないので、シマエナガでそれをやったらとんでもなく反響を呼ぶのでは?と思い、今回見事撮影することができました。
ーーちなみに、カメラ初心者にもおすすめのカメラ入門機などがあれば教えていただけますか?
極力費用を抑え、且つ撮れる写真は美しいカメラという点で話をするならNikonのZ30やZ50は比較的リーズナブルでおすすめです。
見た目重視ならクラシカルな見た目のZ fcというカメラもおすすめです。見た目は可愛らしいレトロなカメラですがニコンのレンズと合わせて出てくる写真はとてもクリアで鮮明です。
一方で今回の撮影のように極地での使用や難易度の高い被写体を狙うのであれば、かなり値は張りますがZ8やZ9のようなハイアマ・プロ向けのカメラでないと難しいです。
しかし、初心者こそ難しい被写体でも楽にカメラ任せで撮らせてもらえるハイエンドなカメラこそ真に初心者向けのカメラなのかもしれません。一般にエントリー向けカメラというのは上位機種のカメラと比較して最新の機能が制限されているので、ある意味エントリー向けカメラは上級者向けの側面も持ち合わせていたりします(笑)
詳しく教えていただき、本当にありがとうございました!!
ツイ主のふぁらおさんはツイッター以外に、YouTubeの『ふぁらおチャンネル』やInstagramアカウント「@pharaoppp」からも発信されているので、是非チェックしてみてくださいね♪
Z9 +NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S
— ふぁらお (@Pharao444) June 27, 2023
Nikonの200万円のレンズの描写はもう当たり前のように凄いんだけどやっぱZ9唯一の最強性能「無限バッファ」には毎度助けられている。フレームにさえ入れ続けてれば絶対逃さない。Nikonのカメラは世界一☆