神楽坂発酵美人堂・清水紫織さんの、取り分け発酵離乳食 #1「甘味が優しい『甘酒肉じゃが』」

——取り分けレシピを考えたきっかけはありますか?

清水さん
1人目のときは離乳食の作り方さえ分からないまま、とにかくきっちりと本の通りに頑張っていました。食材ごとにすり潰して、一食分ずつ冷凍したり。 でもそれはとても大変でしたし、楽しめなかったんです。2人目のときにはその経験を存分に活かそうと思い、料理の工程を分解して考え、全部のメニューを大人からの取り分けで作ることにしました。多くのお料理は味付けをする前に食材に火を通すので、そこで赤ちゃん用を作り、残りを大人用の味付けにすれば問題ないんですよね。たとえそのせいで大人には少し柔らかくなりすぎることがあっても、それは目をつぶることにしました。別々の食事を作らなくて良いのでとても効率的ですし、なによりも同じものを一緒に食べられるという楽しさがありました。

——今回教えていただいた「甘酒肉じゃが」は、どんな料理ですか?

清水さん
一般的には砂糖で甘みをつける肉じゃがですが、甘酒を使うことで大人にとっても心地よい自然な甘みに仕上げた一皿です。赤ちゃんとの取り分けレシピの際のポイントとしては、「米麹」でつくられた甘酒を使うことです。酒粕でつくられたものとは異なりアルコール成分がはいっていないため、妊婦さんでも安心です。水分多めが食べやすいお子さんには、お出汁を多めに加えてすり潰して口当たり良くしてあげてください。