マイシェルパは11月15日、「社員の退職理由」に関する実態調査の結果を発表した。調査は9月20日、転職経験のある会社員(正社員)1,041人を対象に行われたもの。
まず、退職した理由について聞いたところ、「長時間労働・休日出勤などによるストレスのため」が32.7%で最も多く、次いで「職場の人間関係や社長・上司との相性によるストレスのため」が30.2%、「給与や残業手当など賃金への不満によるストレスのため」が24.5%で続いた。
退職理由が何らかの「ストレス」であると回答したのは79.7%となっている。
会社に伝えた退職理由について尋ねると、「別の業界・新しい職種に挑戦したい」が19.4%で最多となり、以下「詳細な理由は伝えなかった」(18.2%)、「働き方を変えたい(雇用形態・勤務時間など)」(11.6%)が続いた。
また、前向きな理由を伝えた人のうち、「別の業界・新しい職種に挑戦したい」と回答した人では75.0%、「家庭の事情(出産・介護など)」では64.0%、「起業」では60.0%が、実際にはストレスが原因で退職していた事も明らかとなった。
次に、退職した会社では、従業員の退職を防ぐためにどのような取り組みを行っていたか尋ねてみた。すると、「特に目立った取り組みはなかった」が43.5%で最も多く、次いで「ストレスチェック制度の導入」が24.4%、「人事評価制度の整備」が18.9%で続いた。
それらの取り組みは"退職を踏みとどまる理由"になったか聞いてみると、「ある程度はなった(何度か思いとどまった)」が17.3%、「どちらともいえない(一度は思いとどまった)」が26.1%、「まったくならなかった(思いとどまることはなかった)」が56.6%という回答結果となった。
退職前に、本音の退職理由について信頼して相談できる相手が社内にいたかについては、39.0%が「いた」、37.3%が「いなかった(適切な人がいなかった)」、23.7%が「いなかった(社内の人間には本音を相談したくない)」と回答した。
相談できる相手が社内にいたという人に、社内で本音の悩みを相談して後悔したことがあるか尋ねると、15.8%が「悩みを理解してもらえなかった」、11.6%が「相談内容が洩れた」、4.4%が「悩んでいることに対して説教をされた」と回答。「後悔したことはない」という人は67.7%であった。