ロート製薬は、10月10日の「目の愛護デー」に際し、全国の小学生、中学生の子どもを持つ親を対象に、「子どもの生活と目に関する調査」を実施した。

同調査は2022年8月31日〜9月2日、第一子に小学校1年生〜中学校3年生の子どもを持つ保護者調査数:2,229名(内訳:小学生1〜2年生の保護者473名、小学生3〜4年生の保護者492名、小学生5〜6年生の保護者503名、中学生の保護者761名)を対象に、インターネットによるアンケート調査として行った。

  • 約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると回答

近年、デジタルツールの普及が進んだこと等により、大人だけでなく子どもの目を取り巻く環境も大変深刻な状況になっている。文部科学省が今年発表した調査※1では、小学校高学年※2の約2人に1人が、裸眼視力1.0未満という結果となった。

そんななか行った今回の調査では、6割以上の親が「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしていることが明らかになった。約5人に1人の親は子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない」という結果になり、子どもの「目の健康」に関して今後より一層認知・啓発活動を行っていく必要性があることがわかった。

※1.2022年7月13日発表の、「令和3年度学校保健統計調査(速報値)」より
※2.11歳

  • 学年が上がるにつれて視力矯正をしている割合が高くなる

現在の子どもの視力矯正の有無を聞いたところ、「眼鏡」もしくは「コンタクトレンズ」にて視力矯正をしていると答えた親が全体2229人のうち847人となり、約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると答えた。

子どもの学年別に見てみると、小学生低学年で16.9%、小学生高学年で38.5%、中学生で56.9%という結果になり、学年が上がるにつれて視力矯正をしている割合が高いことがわかる。

  • 6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしている

子どもに関する関心ごとを聞いたところ、「学力」と答えた親は63.0%、次いで「視力」と答えた親は61.2%となり、6割以上の親が「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしていることがわかった。

  • 子どもが視力矯正をしている親、「学力」よりも「視力」に対する関心が高い

また子どもの視力矯正の有無で分けると、子どもが視力矯正をしていると答えた親は「学力」65.5%、「視力」84.1%となり、「学力」よりも「視力」に対する関心が高くなった。

  • 子どもが視力矯正をしていない親は、「学力」により関心が高い

一方で、子どもが視力矯正をしていないと答えた親は「学力」61.4%、「視力」47.3%となり、子どもの視力矯正の有無により親の関心ごとに差があることが明らかになった。

  • 約半数の親が、「近視進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがない

「近視」に関するイメージを聞いたところ、55.1%の親が「進行は子どもの頃の方が早い」と回答。「近視」は子どもの頃に進行しやすいといわれている症状だが、約2人に1人の親が「進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがないと考えられる。

  • 約5人に1人が、子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない」

  • 中学生を子どもに持つ親の約3人に1人が「何もしていない」と回答

子どもの目を悪くしないために行っていることを聞いたところ、約5人に1人の親が「何もしていない」と回答し、さらに中学生を子どもに持つ親の約3人に1人が「何もしていない」と回答した。

前述の通り、子どもの学年が上がるにつれて視力矯正をしている割合が高まる。だからこそ、親にも子どもにも「目の健康」に関する情報提供や啓発活動を行っていく必要性があることがうかがえる。

  • 子どもが視力矯正をしていない親の約3人に1人が、「近業作業時、30分に1回休憩を入れること」の必要性を知らない

「目の健康」を守るために、近業作業時※3には30分に1回休憩を入れることが日本眼科医会より推奨されている。そのことに対する認知の有無を聞いたところ、子どもが視力矯正をしていないと答えた親の約3人に1人が「知らなかった」と回答。目に負担をかけない生活習慣について、広く広報する必要性があることが示唆される結果となった。

※3.近業作業とは、目と近い距離でする作業・行動。勉強・読書・ゲーム・スマホやタブレットの使用・テレビを見る等

今回の結果を受け、同社では「アイケアのリーディングカンパニーとしてこれからも様々な提案を通じて、少しでも多くの人に、自分の目や大切な人の目について気づき、考え、行動してもらうきっかけづくりを提供していきます」とコメントしている。