テクノポップユニット・Perfumeが、現在配信中のAmazon Original番組『ザ・マスクド・シンガー』シーズン2(毎週木曜20時に順次配信)で、シーズン1に引き続きパネリストを務めている。このたびPerfumeにインタビューし、シーズン2の魅力や、出演しているシンガーたちから刺激を受けたこと、さらに、オンリーワンの魅力で輝き続けるPerfumeの原点、そして進化について話を聞いた。

  • Perfumeのかしゆか、あ~ちゃん、のっち(左から)

『ザ・マスクド・シンガー』は、マスクで正体を隠した有名人が実力勝負のパフォーマンスに挑み、出演者や視聴者がその正体を推理するエンターテインメント番組。全米を中心に世界で人気を博した番組の日本版として注目を集め、シーズン2では、舞台演出や特殊効果がさらにパワーアップし、新たなパフォーマーによる熱いバトルが展開されている。

――司会の大泉洋さんとパネリストの皆さんのトークも見どころですが、シーズン1の反響からお聞かせください。

あ~ちゃん:めちゃくちゃたくさんの人が見てくれて、「あれって誰々なん?」「バードってあの人じゃろ?」みたいなことをすごく言われました! 正解を聞きたいという心情と、でも言わないでねっていう心情が入り混じっていて、どんな表情をすればいいのかわからなくて、「いや~どうかね~」ってとぼけるのが大変でした(笑)。老若男女どの世代からも連絡が来ました。

のっち:反響ありました! 「この人じゃない?」って。私も収録の時に誰か当てるのが楽しかったので、みんなも同じように楽しんでくれているんだなとわかってうれしかったです。

かしゆか:普段出ている番組をチェックしてないような友達からも「あれって誰なの!? 教えて!」って聞かれるほど反響がすごかったです! まさかシーズン2も続投させてもらえると思わず驚きました。

――シーズン2の魅力はどのように感じていますか?

のっち:すべてのクオリティの高さですかね。コスチューム一つとっても、ディテールが細かくて、すべてに力が入っているなという印象です。あと、推理VTRを毎回作ってくださっているのですが、そのヒントが今回渋くて、VTRからの推理がとても難しかったです。当てる楽しさが増していると思います。

あ~ちゃん:お金かかっているなと(笑)。こういうエンターテインメントって久しく見てなかったな、これこれ! ってテンションが上がります。出演しているシンガーの皆さん、名だたる方たちばかりで、マスクを脱いで正体を知るときに特別な満足感があります。普段は聴けないようなものが聴けた、見られた、私の予想が当たっていた! という満足感。これは『ザ・マスクド・シンガー』でしか得られないものですね。シーズン1は邦楽だけでしたが、今回はワールドワイドに世界の楽曲を披露してくれているので、余計わからなくて。歌のセレクトもそれぞれ個性が出ていますし、聴いていて楽しいです。

かしゆか:出演されているシンガーたちのレベルが格段に上がっています! 歌が変幻自在でうますぎて誰かわからない! という方も何人もいらっしゃいました。また、最初からステージングが豪華で個性が爆発していて、歌以外のパフォーマンスもすべて込みで個性のぶつかり合いが見られます!

――さまざまなシンガーが登場しますが、彼らのパフォーマンスを見て刺激を受けたり、新たな気づきがありましたら教えてください。

かしゆか:顔が見えなくても伝えたい想いって、気持ちの大きさで伝わるんだなと思いましたし、ほかの道でプロを極めてる方々の努力を目の当たりにして、自分ももっと頑張ろうと思いました。

のっち:マスクをしてのパフォーマンスってめちゃくちゃ難しいと思うんです。私たちもいろんな衣装を着てパフォーマンスしますが、ちょっと手にひらひらがついているとか、ちょっとスカートが長いだけで、同じ曲を踊っていても身のこなしがだいぶ変わります。でもシンガーの方たちは身のこなし方が上手で、そこはすごく勉強になりました。どう動いたらこのスカートがかわいく見えるか、このマントがきれいに翻るかとか。研究されたんだろうなという姿勢も勉強になりました。

あ~ちゃん:明るい楽曲やかっこいい楽曲はダンサーさんがつき、ダンサーさんと一緒にシンガーが見せていくシーンがいくつかあるのですが、その派手さが目を引くという考え方ではなくて、削ぎ落として自分1人に目線を絞ることで表現が生きるとおっしゃっていた方がいました。それは私たちの演出でも心がけていることで、3人だけでステージに立つことをポリシーにしていますが、東京ドームなど大きなアリーナのライブは3人だとぽつんとなってしまうので、自分たちをどう大きく見せるか考えているんです。それを実現されている方がいて、私たちは20年やってようやくそういう形になっているのにびっくりしました。プロ意識の高さと真髄を見抜く力というか、プロフェッショナルだなと思いました。

――Perfumeさんはずっと3人でパフォーマンスをされてきたと思いますが、その中で削ぎ落とす大切さというのを感じられるようになってきたのでしょうか。

あ~ちゃん:3人だけで見せるというのは常にやってきたことですが、全力でずっと踊っているダンスよりも、ふっと力が抜けている部分があることで、そのあとの全力が効くんですよね。高低差が大事というか、削ぎ落としていく、引き算していく勇気がすごく大事だなと改めて感じました。