小学館が運営する「JS研究所」はこのほど、女子小学生1,000人の手書きアンケート「BIGアンケート2022」のライフスタイルに関する調査結果を公開した。
「JS研究所」は、小学館が発行する女のコ雑誌『ぷっちぐみ』、少女まんが誌『ちゃお』の編集部がタッグを組み、女子小学生のリアルを紐解くプロジェクト。
『ぷっちぐみ』『ちゃお』では、これまでにも定期的に読者アンケートを実施し、誌面づくりやパートナー企業への情報提供に活用してきた。この読者アンケートは毎月熱心に雑誌を読んでいる子どもとその家族が、手書きのアンケートに回答する形式を創刊以来続けてきたという。
編集部には毎月、両誌併せて1万枚以上のハガキが届く。同社では、女子小学生の愛読者の“いま"をこれまで以上に編集や広告企画に活かしていくため、「JS研究所」を立ち上げている。
今回は『ぷっちぐみ』2022年6・7月号と『ちゃお』」2022年6月号にて掲載、収集した「BIGアンケート2022」のライフスタイルに関する調査結果を発表した。※『ぷっちぐみ』『ちゃお』2誌、対象号のハガキアンケート・WEBアンケート計1,000名分を集計
「今年の夏に行きたい場所はありますか?」という質問に対し、『ぷっちぐみ』『ちゃお』どちらも約半数が「プール」と回答。そのほか、「テーマパーク、遊園地」・「キャンプ」といった屋外でアクティブに活動できる場所への回答が共通して上位にランクイン。梅雨が短く早くから続く酷暑、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限の緩和が影響したと考えられる。
「(お子さんが)ふだんよく見ているSNSを教えてください」という質問に対しては、低学年、高学年問わず「Youtube」が約7割で圧倒的多数という結果に。「TikTok」を含めると動画コンテンツを中心に楽しんでいるようだ。一方で「なし」という回答も目立った。
また、『ぷっちぐみ』読者がよく視聴しているチャンネルは「HIMAWARIちゃんねる」や「Kan & Aki's CHANNELかんあきチャンネル」など同世代が出演しているチャンネルが多くランクインした。
『ちゃお』読者に聞いたメイクアップに関する質問には、約半数がメイクの経験があると回答した。「興味はあるけどしたことはない」との回答を加えると約9割となり、メイクに高い関心があることがわかる。
また、「メイクをしたことがある」と回答した人に、どんなときにメイクをしたのか質問したところ、「お出かけするとき」「発表会のとき」「七五三のとき」など特別なときにメイクをしていたことがわかった。
マスク生活の影響でアイメイクに関心のある子が多く、懸賞でもアイシャドウやアイラインが人気に。色つきリップは定番人気で、JSの必需品と言える。同研究所では、今後は特にどんなメイクアイテムを使用したことがあるか、どんなメイクをしてみたいかなどもアンケートの中で調査していく予定という。
今回のアンケートでは起床時間や就寝時間、朝食でよく食べるものから放課後の過ごし方なども聞いた。『ぷっちぐみ』『ちゃお』読者それぞれの1日の過ごし方が明らかになった。
(両編集長からのコメント)
●ぷっちぐみ「読者の平均的な一日」
通学の日の起床は6〜7時、休日は7〜8時とちょっとお寝坊さん。好きな授業は「図工」の次には「体育」「音楽」が。朝ごはん、「ごはん」派は37%います。放課後は「習い事」の次は「きょうだいとあそぶ」「ひとりであそぶ」「友だちと外であそぶ」と、みんなあそびも楽しんでいるようです。
●ちゃお「読者の平均的な一日」
YouTubeの視聴時間は30分〜1時間がいちばん多く、大人が想像するよりも実はそんなに多くありません。今でもメディアとして最大の時間を占めているのはテレビで、2時間以上観ている子が多いです。1日に3時間程度が高学年女子の動画メディア消費時間であることがわかります。
(両編集長からのコメント)
●ぷっちぐみ「なりたい職業ランキング」
『ぷっちぐみ』ではここ数年「ケーキ屋さん・パティシエ」がダントツで1位。「アイドル・歌手」も、この2〜3年人気が高いです。「保育士・幼稚園の先生」が昨年6位から3位に、「まんが家」が昨年8位から4位にランクアップしています。コロナ禍の影響で自分に身近なものが、なりたい職業の傾向になっているように思います。その他5位以下は、「ファッションデザイナー」「モデル」「アイスクリーム屋さん」などがトップ10に。「YouTuber」は12位に入っています。
●ちゃお「なりたい職業ランキング」
時代を反映してか、好きなものに関わる職業への憧れがあっても、そこで人に雇われるのではなく、自分の能力で何かを作り上げる志向が強いように感じます。ケーキ屋さんではなく、パティシエ。ショップ店員ではなく、デザイナー。まんが雑誌なので、まんが家も人気です。