2023年より1.1nmプロセス以下対応露光装置の早期アクセスを開始

また、2nmプロセス以下の微細化を可能にするEUV露光装置の開発ロードマップの最新版も公開した。

NA(開口数)=0.33の現行EUV装置では、1.1nmプロセス以下に対応する「NXE:3800E」を2023年に、0.8nmプロセス以下に対応する「NXE:4000F」を2025年以降に生産開始する予定だとするほか、現在開発中の高NA(NA=0.55)装置については、2024年ごろに1.1nmプロセス以下に対応する「EXE:5000」を、2025年以降に0.8nmプロセス以下に対応する「EXE:5200B」を生産開始予定だという。

なお、ASMLは、光源は米カリフォルニア州San Diego(ASML傘下のCymer)で、レチクルは米コネチカット州Wilton(先般、米商務省の要請により2億ドルの投資を決定し、工場の拡張決定)でそれぞれ製造しているほか、レンズは、独Oberkochen(ZEISS本社所在地、ZEISSに製造委託)にて製造、ウェハステージ製造と全体の組み立てはオランダVeldhoven(ASML本社工場所在地)で行っている。また、世界最先端の半導体微細化研究機関であるベルギーimecと次世代の高NA EUV露光装置による露光プロセス開発研究所「High-NA Lab」をASML本社内に設立しており、EXE:5000を設置し、2023年から一部の顧客に対して早期アクセス可能な施設として開放する予定としている。

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van den Brink氏は、結論として、「半導体デバイス製造での将来のリソグラフィの要求にこたえるために、さまざまな波長のリソグラフィ技術、光学式および電子ビーム計測技術、検査技術、計算技術など総合的なアプローチが求められている」と述べた。