いたるところにITが浸透してきた昨今だが、あらゆる場所で操作用のユーザーインタフェースと遭遇するようになっている。大半のものは、標準的な感覚で操作できるものだが、時折"?(はてな)"が来訪する。ひどい場合には、操作できずにフェードアウトを決断せざるを得ない。

使ってみたかったんだけどなあ。まあ、いいや。

ユーザー側はストレスが積り、サービス提供側は損失を蓄積する。ユーザーインターフェースに対する侮りが、表面化しない隠れた損害をもたらす。印象が悪くなると、ユーザーはしばらく離れるため改善に時間がかかるため"Win-Win"ならぬ"Lose-Lose"だ。

ユーザーを迷わせないAppleの「Human Interface Guidelines」

Appleのユーザーインタフェース指針として非常に有名な「のHuman Interface Guidelines」は公開されているものだが、

読んでみると、

Hierarchy(階層 )
Harmony(調和)
Consistency(一貫性 )

が三本柱として、Web上にそびえ立つ。それに沿ったアイコン、レイアウト、色などにおける基本的な考え方を文章で示している。大事なのは、見た目の美しさやインパクトといった話ではなく、全体の中でのパーツを構造的に見せることや迷わせないユーザーインタフェースをどうやって構築するかを指南していることだ。構造化の話なのだ。

「同じ色を異なる意味で使用することは避ける」
「重要な情報は、十分なスペースを確保する」
「関連する項目をグループ化する」


など、兵法書の極意のようにズバッと芯をついたフレーズが随所にある。たしかに、自分がどの階層に居て、何をしているのかがわからないUIでは、そっと閉じてしまいたくなることがある。WebサイトやアプリケーションのUIは重要で、大きな企業などでは開発時に体験者を募ってユーザーテストを行うケースもあるほどだ。ユーザーインタフェースは、それほど重要なのだ。

頻繁に使用するツールのユーザーインタフェースをカスタマイズする

一方、テキストエディターやブラウザをはじめとしたソフトウェアではユーザーの使いやすさや個性を反映できるようにカスタマイズ性を高める機能も多い。自分にとってよく使う機能の表示を良い場所に設置したり、良いショートカットキーを割り振ったりと、カスタマイズを進められる。より使いやすくし、生産性を向上させることも可能だ。

「秀丸」の豊富なユーザーインタフェースメニューでカスタマイズ

テキストエディターの秀丸では、[その他]→[メニュー編集]で既存で表示されているメニューやメニュー下階層もユーザーが設定できる。階層 を、自分なりにまとめることも可能だ。文章での構造化と言えば「アウトライン」機能だということで、トップのメニュー項目に[アウトライン]を表示させることにした。

  • [その他]→[メニュー編集]で既存メニューも自在だ

    [その他]→[メニュー編集]で既存メニューも自在だ

  • 文章構造化を鍛錬するには「アウトライン」機能。トップメニューに配置した。

    文章構造化を鍛錬するには「アウトライン」機能。トップメニューに配置した。

秀丸のアウトライン機能には、[アウトライン解析の枠]がある。特定の記号や文字列を見出し認識させてツリー構造で表示させることも可能だが、筆者がデフォルトで用いるマークアップ「#」を見出し認識させるには、設定が必要となる。[その他]→[ファイルタイプ別の設定]から設定の対象[アウトライン]の[解析]をクリックする。図のように[追加]から「#」を行頭の文字列に設定し、「##」と「###」も同様に追加することで3つのアウトライン見出しを設定できる。

  • [ファイルタイプ別の設定]の[アウトライン]の[解析]から

    [ファイルタイプ別の設定]の[アウトライン]の[解析]から

  • 「#」を「行頭の文字列」として加えることで見だしレベルを構築

    「#」を「行頭の文字列」として加えることで見だしレベルを構築

設定して[アウトライン]メニューの[アウトライン解析の枠]でサイドにアウトライン枠を表示させると、折り畳み構造を持つツリー状のアウトラインが表示される。長文の文章では見出しレベルで表示/非表示、見出しへの移動と快適に操作できる。

  • 秀丸の「アウトライン枠」は、よく使うメニューに設定しておくと便利。

    秀丸の「アウトライン枠」は、よく使うメニューに設定しておくと便利。

アウトラインの魅力は、"構造化"という言葉そのもの。一定の長さをもつ文章では、脳内コンテキストが足りなくなるため、作成中に思考の整理整頓が必要になる。"全体のなかでのその箇所"を把握するのだ。秀丸の最上位メニューに鎮座させてみた「アウトライン」機能である。より構造化された文書作成に励みたいものだ。そう思うた。