マッサージとも整体とも違う「コアチューニング」と呼ばれる方法で、腰痛や肩こりなど、現代人が抱える身体の不調と向き合うサロンがある。

このコロナ禍で在宅ワーク、デスクワークが増えた影響もあり、いま女性を中心に利用客が増えているという。そこで編集部でも実際に体験してきた。

  • マッサージとも整体とも違う、コアチューニングとは?

    マッサージとも整体とも違う、コアチューニングとは?

コアチューニングとは?

自身も都内のサロンでコアチューニングの施術を行っている、認定講師の石井典子さんに話を聞いた。そもそもコアチューニングとは、元キックボクシングの日本チャンピオンである須田達史氏が始めた体操。ホームページでは「呼吸、脳、筋肉を繋げ、心身に生じたブレを整えることで、身体は本来の状態に戻ります」とうたっている。

  • 認定講師でJAPANコアチューニング協会 事務局の石井典子氏に話を聞いた

    認定講師でJAPANコアチューニング協会 事務局の石井典子さんに話を聞いた

石井さんは「肩こり、腰痛の原因は、お腹の圧力の低下によるもの。身体を本来の状態に戻すことで姿勢も改善できますし、下垂している内臓が定位置に戻れば機能も回復してきます」と説明する。

コアチューニングでは、肩こり、腰痛のほか、姿勢改善、免疫力アップ、美肌、ダイエット、疲労回復、便秘、冷え性、生理不順、自律神経機能の正常化、深いリラックス効果、ストレス解消などに効果があると説明する。定期的にサロンに通い続けなくても、教えてもらったことを自宅で再現できれば、1日15分くらいのセルフメンテナンスで身体は復調していくという。

最近では、サッカー女子プロリーグ「Yogibo WEリーグ」のINAC神戸で導入された。身体のズレを整えることでパフォーマンスが上がるだけでなく、けがのリスクも軽減するそうだ。

施術では呼吸を大事にしており、ヨガに近いようだが、ヨガほどは無理な姿勢は要求しないと石井さんは話す。利用者からは、施術後に「身体が楽になった」「腰痛を感じなくなった」、また血流が良くなったことで「身体が温かくなった」などの声が寄せられているそうだ。

実際に体験してみた

そこで実際に施術を体験してみた。はじめに、いくつかの検査をする。たとえば立った状態で、身体の重心が傾いていないか。編集部員は「後ろに傾いている感覚があります」と話した。また施術台に寝た状態では、左肩がベッドに接触せずに浮いた状態になっていた。普段から左肩にショルダーバックをかけているため、本人も知らずのうちに、肩が少し前に傾いた状態になっているようだ。

  • 施術前。肩は浮き、体幹も傾いている感じがあった(本人談)

    施術前。肩は浮き、体幹も傾いている感じがあった(本人談)

コアチューニングでは、これら身体の歪みをもとに戻す施術が行われた。いわゆる「ヨガポール」のような弾力のある筒の上に寝そべり、ゆっくりストレッチをしながら、神経はお腹と呼吸に集中させていく。鼻から吸い(3秒)、口から吐く(10秒)を繰り返しつつ、石井さんの指示に従って肩甲骨や股関節まわりの可動領域を広げていく編集部員。

  • コアチューニングを体験してみた

    「痛いところがあれば、無理しないようにしてくださいね」と石井さん。丁寧な施術が続けられた

30分ほどの施術が終わると、仰向けの状態で肩がベッドにつくようになった。「肩パットくらいの隙間が空いていたのに、とてもスッキリしました。心なしか、身体も軽くなった気がする」と編集部員。立ち上がると、傍目には姿勢も正しくなったように見える。

石井さんは「ぜひ、お気軽にコアチューニングのサロンに来ていただいて、施術のbeforeとafterで身体の状態がこんなにも変わるんだ、というのを体感してもらえたら」と呼びかけた。

ちなみに、5月28日にコアチューニング考案者である須田達史氏の指導のもと、実際にコアチューニングが体験できるセミナーを開催するという。時間は14:00からで、両国にあるKFC HALLにて行われるとのこと。