バンタンが運営するIT専門スクール「バンタンテックフォードアカデミー」は2月19日、paiza(パイザ)と協業し、中高プログラミング共通テスト「P共通テスト」の表彰式をバンタン本社で開催した。上位優秀者の表彰とあわせて、試験結果サマリーおよび上位優秀者を対象にしたアンケート調査も発表した。
中高プログラミング共通テスト「P共通テスト」は、1月22日に開催。IT業界で懸念される人材不足という課題に貢献すべく生まれたテストで、今回が第1回目となる。高校生部門は児玉大樹さん(全国1位)、秦汐音さん(愛知県1位)、中学生部門は松葉大和さん(全国2位)が受賞した。
今回の結果を受けて、ヤフーのVP of Engineeringの中山氏は、「世の中には解決すべき課題がまだまだたくさんあります。みなさんのプログラミングスキルに一層の磨きをかけ、効率的なアルゴリズムで大量のデータを加工し、高精度な予測のために AI をフル活用…そんな課題解決にみなさんの情熱と才能を注ぎ込んでもらえると嬉しい」とコメントした。
慶應義塾大学(SFC)大学院政策メディア研究科博士の久松剛氏は、実際のプログラミングの現場では必ずしも綺麗なソースコードというものは存在しないと前置きした上で、「実務に触れる中で、様々な先人たちの訳ありのアウトプットを見ていくことになります。是非研鑽を進め、可読性が高くスケーラビリティやセキュリティなどを加味したプログラミングを実施して行ってください」と期待を寄せた。
「P共通テスト」の問題は、初心者向け(Dランク)のものから現役エンジニアでも回答に時間がかかるSランクまで幅広く出題された。テスト時間は1時間30分だが、その時間内で終わらない想定で問題は作成されているという。
総勢約100名が受検した中で、現役エンジニアでも時間内の回答が難しいSSランク問題正答率は1.1%、Sランク問題正答率は3.4%。レベルの高さが浮き彫りになる結果となった。
Aランク(現役エンジニアでも上位レベル)の問題正答率は6.8%、Bランク(B標準のエンジニアレベル)の問題正答率は9.2%だった。新学習指導要綱レベルのCランク(新学習指導要綱レベル)は約14%という結果になっている。
上位優秀者に将来の夢を尋ねたところ、75%が「エンジニア」と答えた。
プログラミングの学習時間については、「2時間以上」(37.5%)が最も多く、「3時間以上」(25.0%)、「5時間以上」(12.5%)と続いた。上位優秀者の7割以上が1日1日最低で2時間以上プログラミングに触れていることがわかった。
学習期間は、「3年以上」(50.0%)、「1年以上」(37.5%)が多く、すでに複数年学習者が8割を超えている。