paizaは1月24日、「ITエンジニアの転職動向に関する調査」の結果を発表した。同調査は、同社運営の転職支援サイト「paiza転職」に登録するエンジニア約25万名のうち、2019年〜2021年までの3年間に同サイトを通して採用された40代以上のエンジニアの転職動向について調査しまとめたもの。

  • 採用決定者に占める40歳以上エンジニアの割合

    採用決定者に占める40歳以上エンジニアの割合

paiza転職を利用して企業に応募し、採用された人全体に占める40歳以上エンジニアの割合をみると、2013年は応募者はいたものの採用者はゼロ。しかし、その割合は右肩上がりを続け、2021年には16.4%まで増加している。

また、各年代別の年収構成比をみると、2019年〜2021年までの3年間にpaiza転職を通して採用された40代以上のエンジニアのうち、16.7%の年収が700万円以上となっており、20代(1.5%)、30代(10%)よりも評価されていることがわかった。

  • 採用された40歳以上エンジニアが保有する経験

    採用された40歳以上エンジニアが保有する経験

次に、転職の際、どのような経験が評価されているのかを探るべく、2019年〜2021年までの3年間にpaiza転職で採用された人材を20代、30代、40代以上に分け、転職前にどのような経験を積んでいたのかを調べたところ、年代を問わず、Web開発などモダンなシステム開発経験や技術スキルが評価され採用される人が大多数を占めるが、40代以上の特徴としては、A.I.、機械学習、画像解析など将来的な商業化に向けての基礎研究を行う「研究開発」(21.4%)や「プロジェクトマネジメント」(57.1%)、「マネジメント」(51.8%)経験者が30代と比べて2倍以上の割合を示している。

ここでマネジメント経験が評価されているのは、技術力+エンジニアのマネジメント力を持つプレイングマネジャーとしての評価となっているよう。

  • マネジメント経験の有無による年収比較

    マネジメント経験の有無による年収比較

また、「マネジメント経験」が年収にどう影響しているのかを知るため、2019年〜2021年までの3年間にpaiza転職を通して採用された40歳以上のITエンジニアの年収とマネジメント経験の関係を調べたところ、マネジメント経験が3年以上ある人は、マネジメント経験が3年未満の人よりも、年収700万円以上の割合が1.6倍高いことがわかった。

調査の結果、実際に転職に成功している人材の特徴は「『技術力×マネジメント力』があるプレイングマネジャー」、「40歳以上を求めるのは成長ベンチャー」であることがわかったという。