キャリアデザインセンターは1月11日、「女性エンジニアの光と課題」の調査結果を発表した。調査は2021年11月18日~12月15日、女性のための転職サイト「女の転職type」会員79名を対象にインターネットで行われた。
ITエンジニアになろうと思った理由を尋ねると、「手に職を付けたい」(61.0%)や「専門的なスキルを身に付けたい」(58.4%)など、スキルの体得を目的としている人が多いことが明らかに。次いで、「世の中に役立つものづくりがしたい」(29.9%)、「プログラミングが好き」(28.6%)、「小さい頃からコンピュータが好きだった」(27.3%)など、やりたいこと・好きなことを仕事にしたいという理由が続いた。
職場の女性比率を教えてもらったところ、「2割」(27.8%)や「3割」(26.6%)が多く、全体では、約半数の職場で女性比率は2割を下回る結果に。そこで、女性であることが理由で「職場で苦労したこと」を聞くと、「職場に女性のロールモデルがいない」(46.8%)、「生理などの体調不良が言い出しづらい」(44.3%)、「職場に女性の相談相手がいない」(29.1%)が上位に。一方で、「苦労したことはない」という人も17.7%見られ、「まだまだ男性が多い環境ですが、だからこそやりやすいこともある」「コミュニケーション力のある女性が重宝される」「女性が少ないからこそ、職場の女性とこれからのキャリアをどう描いていくか、お互いの人生を応援し合えるような関係が築けている」といった声が寄せられた。
次に、女性がITエンジニアというキャリアを歩むメリットを教えてもらったところ、1位「専門的なスキルが身につく」(67.1%)、2位「スキル次第で性別関係なく活躍できる」(64.6%)、3位「リモートワークができる」(62.0%)という結果に。また、「他職種より高年収が狙える」(39.2%)、「人手不足で転職しやすい」(38.0%)も約4割の人が選んでおり、ITエンジニアはスキルを武器に柔軟な働き方や年収アップの可能性が広がりやすいことが見て取れた。
また、IT業界にもっと女性エンジニアを増やすために必要だと思うことを聞くと、1位「ITエンジニアは文系、理系関係なく目指せる仕事だという理解が進む」(58.4%)、2位「ITエンジニアは男性の仕事という固定概念をなくす」(51.9%)、3位「女性は論理的思考、数学が苦手、というジェンダーバイアスをなくす」(49.4%)となった。