フジテレビのドキュメンタリー番組『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』では、きょう29日(25:05~ ※関東ローカル、放送直後からFODプレミアムで独占配信)からジャニーズWESTの特集を放送する。

  • (左から)藤井流星、中間淳太、桐山照史、重岡大毅、小瀧望、神山智洋、濱田崇裕=フジテレビ提供

取材を開始したのは今年2月。約2年ぶりとなる全国ツアー「ジャニーズWEST LIVE TOUR 2021 rainboW(レインボー)」の打ち合わせが行われていた。昨年はコロナ禍のため、予定していた有観客公演が全て中止に。今年は待ち望んだ観客を入れての開催となったが、感染対策のため人数が限られ、さらに声援は禁止、メンバーが客席の近くに行く演出はできないなど、以前なら考えられない制約の中での実施となった。

しかし、ステージの演出を担当する藤井流星を中心に、声を出さずとも楽しめるよう、普段ならハイテンポの曲で一気に盛り上げるオープニングを、ミドルテンポの曲で静かなスタートにしたり、手振りでダンスに参加できる曲を用意したり、コロナ禍を逆手に取った演出が練られた。また彼らは今回のコンサートで、メンバー全員のソロ曲をセットリストに盛り込むという新たな試みに挑戦していた。

1人当たりのソロパフォーマンス時間は5分間、7人で35分間と、2時間の公演の約4分の1を占めることになる。藤井は「1人1人が5分の持ち場をちゃんと見せきれるグループって、7人でできたらすごいと思う」と熱い思いを口にした。

グループ楽曲の作詞作曲も手がける神山智洋は、ソロのパフォーマンスに特に強いこだわりを持ち、ドラムの自主練習に励んでいた。中学3年生から続けているギター、そしてベースとドラムも自ら演奏し、その音をミックス。1人で5ピースバンドの全楽器を演奏するという新境地に挑んでいた。神山は「簡単なことをやっていても、面白くないじゃないですか。こんなんできんねんぞって見せたい」と意気込んだ。

4月、いよいよ札幌を皮切りに全国ツアーがスタート。公演中は声をあげないというルールが、観客の間で徹底された。ステージ裏で小瀧望は「お客さんのありがたみを感じたし、お客さんがいて初めてライブって成立するんやって思った」と観客への感謝を語った。

しかし、ツアー3カ所目の名古屋公演中、彼らの元につらい知らせが届く。地元・大阪での公演が、新型コロナウイルスの感染者急増を受けて中止に。さらに、念願の出演を果たすはずだったロックフェスも中止が決定した。神山は悔しさをにじませながらも「またやります、ジャニーズWESTぜひ出てください、ってなった時にできることをより増やして、またそこにギュッと詰め込むというか。改めて夢を持ち直したっていう感じですね」と前向きな気持ちを語った。

先行きの見えないコロナ禍でも、7人で迎える7周年を特別なものにすべく、今できる最大限を模索する彼ら。常にポジティブなジャニーズWESTらしさで立ち向かう姿を映し出す――。

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