はっさくは、甘みと酸味に加えてほのかな苦みもある柑橘類。 みかんなどのメジャーな柑橘類とはまた違う通好みの味わいがありますが、どんな栄養や効能があるか知らない人も多いでしょう。
この記事では、はっさくの栄養素や効能はもちろん、おすすめのアレンジレシピも紹介します。
はっさくをおいしく食べて、健康な生活を送りたい人はぜひ読んでみてくださいね。
はっさくとは?
はっさくは柑橘類の果物です。広島県尾道市にある因島で生まれた日本原産の果物で、江戸時代に発見されました。食べられるようになる時期が旧暦における8月1日であることから「八朔(はっさく)」と呼ばれています。
はっさくの栄養成分・カロリー
はっさく100gあたりの食品成分について、食品成分データベースで調べてみました。
- エネルギー:47kcal
- 水分:87.2g
- タンパク質:0.8g
- 脂質:0.1g
- 炭水化物:11.5g
- カリウム:1mg
- ビタミンC:40mg
- ナイアシン:0.2mg
- 葉酸:16μg
はっさくの種類
知らない人も多いかもしれませんが、実ははっさくにも品種があります。 はっさくの主な品種については、以下のようなものがあります。
- 紅はっさく
- 普通はっさく
- 早生はっさく
スーパーなどで、複数の品種が売られていたら、食べ比べをしてみるのもいいでしょう。
旬の時期
はっさくの旬は年明けからです。 1月から出荷が増えはじめ、3月頃にピークを迎えます。4月までが旬で、出荷量も多い時期です。
はっさくをおいしく食べたい人は、1~4月頃までの間にスーパーなどのお店で探してみましょう。
はっさくの効能
はっさくは栄養素が多く含まれている果物です。 はっさくに含まれる栄養成分から期待できる効果・効能について紹介します。
ビタミンC
ビタミンCは、お肌の環境を整えるといわれている栄養素の1つです。
ビタミンCには、コラーゲンの生成を補助する効果やメラニン色素が必要以上に作られてしまうのを抑える効果があるとされています。コラーゲンは皮膚や軟骨にとって必要なたんぱく質で、その生成にはビタミンCが必要です。
抗酸化作用があるビタミンCには、老化を防いで若々しく身体を保つ効果が期待できます。
カリウム
カリウムには、体内のナトリウムすなわち塩分の排出を促進する効果があります。むくみ解消や高血圧の予防効果を期待できる栄養素です。
細胞内液にカリウムは存在しており、細胞内の状態や血圧の調整を行い、一定した状態に保ってくれる働きをしています。骨へのカルシウムの蓄積効果を高める栄養素ともいわれており、カリウムには骨粗しょう症の予防が期待できます。
ナイアシン
ナイアシンは、体内で炭水化物や脂質、タンパク質といった栄養素をエネルギーに変えるのに必要な栄養素です。
ナイアシンは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で、身体の中に多く存在するビタミンで、足りなくなると下痢や精神神経障害、皮膚の異常などの症状が現れるといわれており、重要な栄養素です。
葉酸
葉酸には、貧血や動脈硬化の予防効果があるといわれています。
造血作用があり、赤血球が作られるのを補助する作用があり、身体にとって必要な栄養素です。
はっさくにダイエット効果はある?
「最近、太ってきちゃったんだよな」と自分の体型や体重を気にしている人は多いものです。はっさくにダイエット効果があるか、気になる人も多いでしょう。
ダイエット中に食べる量を制限すると、肌荒れしたり身体がむくんできたりすることがありますが、はっさくには肌環境を整えてくれるビタミンCやむくみの予防効果が期待できるカリウムが含まれています。実の薄皮部分など多く含まれるナリンギンは、脂肪の分解を促したり食欲を抑えたりする効果が期待できるといわれています。
エネルギーや脂質も少なく太りにくい食べものであり、ダイエットにも向いている果物といえるでしょう。
はっさくが妊娠中におすすめの理由
はっさくは妊娠中や授乳中、またはこれから妊娠を望んでいる女性にとってもおすすめの果物です。
なぜなら、はっさくには胎児の正常な発達のために重要な働きをするといわれている葉酸を多く含んでいるからです。
葉酸は身体の中での、細胞の分裂や成長に大きく関わっている栄養素です。そのため、妊婦には通常以上の量が必要とされる栄養素です。はっさくをはじめとした葉酸が含まれる食材を食べることで、葉酸が足りなくならないようにしっかりと摂取するのがいいでしょう。
はっさくのおいしい食べ方と保存方法
栄養豊富なはっさくは、そのままでもアレンジしてもおいしく食べられます。ここからは、おいしくはっさくが食べられるように、選び方や保存方法、おすすめのレシピについて紹介します。
はっさくの選び方
せっかくはっさくを買うなら、実がぎっしり詰まって甘くておいしいものを選びたいですよね。 おいしいはっさくを選ぶ時のポイントは、こちらです。
- 明るいオレンジ色をしているもの
- ヘタの部分が緑色のもの
- 甘くてさわやかな香りが強いもの
- 中身が詰まっていて、手に持った時にずっしりと重みがあるもの
これらの基準に当てはまるかどうかをチェックして、はっさくを選びましょう。
はっさくの保存方法
はっさくは涼しく日の当たらない暗い場所で2~3週間ほどは保存可能です。夏など気温が高い時には、ラップなどでくるんで涼しい冷蔵庫に入れておくとよいでしょう。
はっさくのおすすめレシピ
はっさくには、いろいろな食べ方のレシピがあります。
・はっさく入りサラダ
さわやかな甘みと酸味、そして程よい苦みがあるため、生野菜と一緒にサラダにして食べやすいのがはっさくの魅力。レタスや玉ねぎなどと混ぜて、ドレッシングをかければおいしく食べられます。
・はっさくのみつ豆
みつ豆缶に薄皮を向いたはっさくの実を入れるだけのお手軽レシピ。みつ豆自体もカロリーが低いので、ダイエット中のスイーツとしてもおすすめです。
そのほかにも、はっさくには皮ごと調理する方法があります。
・はっさくのピクルス
皮ごと適当な大きさにはっさくを切って、ピクルス液に漬け込むだけ。
・はっさくのドレッシング
皮と実を一緒にすりおろして、好みの味付けでオリジナルドレッシングに。
・はっさくの塩漬け
食べやすい大きさにカットして、塩に漬け込んで味付け。
皮ごと料理する場合は、皮の苦みや刺激感もあるため、好みに合わせて皮の使う量は調節するのがおすすめです。
はっさくをおいしく食べて栄養をとりましょう
甘さと酸味の中に、ほのかな苦みもある「大人の味」のはっさく。肌環境を整えるビタミンCといった身体にいい栄養素も豊富に含んでいます。
ダイエットに不足しがちな栄養素をとるのにも、おすすめの食材。さらには、ビタミンCや葉酸も含んでいることから妊婦にも人気の果物です。
皮は手でむけるので、そのまま食べるのもおすすめなほか、アレンジレシピでもおいしく食べられます。 1~4月に旬を迎えるので、スーパーやお店で見かけた際にはぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。