ディップは10月14日、コロナ禍の採用活動とコロナ収束後のDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する調査結果を発表した。同調査は、直近1年以内(2020年4月~2021年4月)にホワイトカラー職に転職をした515人を対象に実施されたもの。
これによると、1次面接から最終面接まですべて「対面」で実施したのは48%で、すべて「Web」は21%だった。「(対面とWebを)併用」して面接したのは31%。「併用」と「完全Web」を合わせると、半数を超える52%が「Web」による面接を経験していることが分かった。また、面接回数は「完全対面」は平均2.3回と「完全Web」では平均3.4回と1回以上の差が出ている。
面接の段階ごとによっての「Web」と「対面」の比率については、1次面接では「対面」43.7%、「Web」39.6%と若干「対面」の比率が高いが、2次、3次、4次に関しては「Web」面接の比率が高いことが分かった。しかし最終面接は「対面」が69.5%、「Web」は30.5%と「対面」での面接の方が圧倒的に多かった。
「一度も会わずに入社は不安がある」「企業の様子をみてみたい」といった回答者からのコメントがあり、「Web」面接のみでは把握しづらい雰囲気や職場の様子を確認したいニーズが存在することが分かった。
また、「転職活動を行った際、Web面接ができることは、求人を応募するきっかけとなりましたか」という質問に対しては、転職者の73.1%がWeb面接を魅力に感じており、うち42.8%がWeb面接であることを応募のきっかけとしていることが判明した。
回答者からは、「Webで面接するおかげで、企業までの移動時間が節約できるので多くの企業と面接して希望企業をじっくり比較できた」といったコメントが挙げられた。一方で、「(Webで気軽なことから)応募動機が不明確な応募者が増え、面接回数と工数が増えた」とする人事側の意見もあり、「Web」面接の特性を使いこなし、「対面」と併用することが重要だと考えられるだろう。