リクルートは8月3日、「夫婦関係調査2021」の結果を発表した。調査は2月26日~3月2日、全国の既婚者かつ本人・配偶者共初婚の20代~60代の男女2,060名(性年代均等割付)を対象にインターネットで行われた。
夫婦関係に満足しているかを聞いたところ、67.2%が「そう思う(非常に+やや)」と回答。4年前と同水準という結果に。男女別にみると、「夫婦関係に満足している」妻は66.7%と、2019年の前回調査(66.7%)と変わらない一方、夫側は67.7%と、前回調査(70.2 %)から2.5ポイント減少した。
コロナ禍に夫婦関係満足度が「上がった(非常に+やや)」か「下がった(非常に+やや)」かを尋ねたところ、全体傾向としては満足度の上昇と低下がほぼ同程度という結果に。
一方で、夫・妻や年代によって傾向に違いが見られ、夫は40代を除く全年代で、満足度が「上がった」割合が「下がった」を上回ったのに対し、妻は40代以降の全ての年代で、満足度が「下がった」が「上がった」を上回った。
夫婦の就業形態ごとにみると、「専業主婦世帯」では、夫は満足度が「上がった」とする人の割合の方が多かったのに対し、妻は「下がった」方が多い結果に。「兼業主婦世帯」では、夫・妻ともに満足度が「下がった」が「上がった」を上回り、「共働き世帯」では、夫・妻ともに満足度が「上がった」が「下がった」を上回った。
次に、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって生じた変化を調べたところ、「専業主婦世帯」および「兼業主婦世帯」の妻における「心理的ストレス」と「身体的疲労感」の増加割合が高い傾向に。背景として、両世帯の妻の「家事時間」の顕著な増加が見られた上に、「時差出勤、フレックスタイムの利用頻度」や「テレワークの利用頻度」に関してほとんど増加していないか、減少していることが分かった。
また、コロナ禍による夫婦関係の変化について就業形態ごとにみたところ、「共働き世帯」は、夫・妻ともに相手への理解度や納得度の各項目が「上がった」とする人の割合が「下がった」人を上回ったのに対し、「専業主婦世帯」と「兼業主婦世帯」の妻の家事分担や育児分担に対する納得度、および配偶者の好感度については、いずれも「下がった」が「上がった」を上回った。
次に、コロナ禍に夫婦関係満足度が上がった人が夫婦間で実施していることを教えてもらったところ、満足度が「下がった」人に比べて、夫・妻ともに「配偶者に感謝の気持ちを伝える」「1時間以上の夫婦の会話」を行っている頻度が高いことが判明。
また、妻側では「配偶者は家事をする」「配偶者は育児をする」「夫婦二人で同じ部屋で一緒に寝る」の頻度も高く、満足度が下がる傾向が強い「専業主婦世帯」および「兼業主婦世帯」の妻でも同様の結果となった。