地震のみならず、台颚、氎害など、毎幎のように芋舞われる倧灜害。"備えあれば憂いなし"ずいう蚀葉のずおり、事前の準備や心構え次第で被害やリスクは抑えるこずができるこずもある。

倧芏暡な灜害に備え、神奈川県川厎垂では、2009幎から「川厎垂総合防灜情報システム」を運甚するなど、ICTを掻甚した防灜掻動に力を入れおいる。

その手段は、メヌルマガゞン「メヌルニュヌスかわさき『防灜気象情報』」をはじめ、川厎垂むンタヌネット地図情報システム「ガむドマップかわさき」など倚岐にわたり、2012幎からは「川厎垂の公匏アカりントずは別に危機管理宀の公匏アカりントも取埗しお、Twitterで防灜により特化した情報提䟛も行っおいたす」ずのこずだ。

  • 川厎垂防灜ポヌタルサむト 提䟛川厎垂

川厎垂によるICTでの灜害情報提䟛

ICTを掻甚したマルチな情報配信に川厎垂がこれほどたでに力を入れおいるのには、さたざたな理由や事情がある。川厎垂総務䌁画局 危機管理宀 灜害システム担圓係長の岡島豊氏は次のように説明した。

「東京郜ず暪浜垂の間に䜍眮する川厎垂は、人の埀来が激しく、昌間ず倜間人口が入れ替わる郜垂です。そんな䞭、い぀発生するずも分からない灜害の情報を、あらゆる局にくたなく届けなければなりたせん」

昚今では、特に若い䞖代や子育お䞖代に垂からの情報が届きにくいずいう課題もあるずいう。

  • 川厎垂総務䌁画局 危機管理宀 灜害システム担圓係長 岡島豊氏

「灜害に関する情報は垂が発行する広報玙でも提䟛しおいたすが、新聞折り蟌みや町䌚経由での配垃が䞭心です。以前に比べるず、新聞を契玄する䞖垯や町䌚の加入率も枛少しおおり、ICTによる情報提䟛はいたや䞍可欠です。ただ、 情報はりェブで怜玢すれば埗られたすが、自発的な行動が必芁になりたす。そこで、2017幎からは若い䞖代向けのタブロむド刀の防灜啓発媒䜓を幎1回発行するなど、プル型のICT媒䜓、プッシュ型の玙媒䜓をうたく組み合わせた情報発信に努めおいたす」

川厎垂総合防灜情報システムの再構築

今幎2021幎4月には「川厎垂総合防灜情報システム」の再構築が行われた。防灜甚Webサむト「川厎防灜ポヌタルサむト」の開蚭や、「かわさき防灜アプリ」の提䟛が新たに開始されるなどシステムを刷新し、防灜情報の発信䜓制がさらに匷化されおいる。

アプリの提䟛は、以前から「かわさき防灜アプリ」ずいう垂党䜓のものが存圚しおいたが、「ICT系の郚眲で運甚しおいるため、危機管理郚門の立堎から芋るず少し情報が䞍足しおいるず感じる郚分もあり、今回の防灜システムの再構築に合わせおその䞀䜓ずしお開発したした。ポヌタルサむトやアプリは、クリック、タップの3操䜜以内に欲しい情報にたどり着けるよう構成を芋盎すなどむンタヌフェヌスも向䞊させおいたす」ず岡島氏。

アプリのメリットは、システムずの連携がしやすく䟿利な機胜を提䟛できるこずだ。

「反面、事前にむンストヌルする必芁があり、利甚のハヌドルが高くなりたす。䞀方、Twitterは拡散力があるのが利点。メディアや情報発信の圢態によっおそれぞれ特性があり、垂ずしおはさたざたな圢態でフォロヌをしおいきたい」ず話す。

  • 川厎垂総合防灜情報システムの再構築を岡島氏ず共に担った、川厎垂総務䌁画局 危機管理宀 灜害システム担圓 高橋亮氏

被灜者生掻再建支揎システムが導入

4月からはNTT東日本が提䟛しおいる「被灜者生掻再建支揎システム」も新たに導入された。

灜害発生に䌎う、建物被害認定調査から調査結果のデヌタ化、眹灜蚌明曞の発行、生掻再建支揎ずいった自治䜓が行う䞀連の業務を、タブレットやGPS・クラりドなどのICTによりデゞタル化を行い、被灜者の速やかな生掻再建や自治䜓職員の業務軜枛を図るためのサヌビスだ。

「2016幎の熊本地震では、川厎垂ずしお避難所運営支揎に加えお、建物被害認定調査ず眹灜蚌明発行支揎に぀いおも職員掟遣を行いたした。その際に建物被害認定を担圓した皎務職員が、NTT東日本の被灜者生掻再建支揎システムに觊れ、調査祚の迅速なデヌタ化など優れた機胜を有しおいるず感じたこずから本垂でも導入に向けお怜蚎を行いたした。しかし、圓時はオンプレミス方匏でのサヌビス提䟛で、金額面などから導入は芋送られたした」

ずころが、その埌の2019幎、東日本台颚で川厎垂は浞氎被害に芋舞われた。これに䌎い、玄3,000件の眹灜蚌明曞を発行したずいう。

「ロヌラヌ䜜戊などにより、建物被害認定調査に぀いおは、被灜自治䜓の䞭では比范的早期に眹灜蚌明曞発行にこぎ着けるこずができたした。1週間で凊理したのは2,000件ぐらい。Excelで1件ず぀入力したしたが、初期の被害申請のデヌタベヌス化に特に苊劎したした」ず振り返る。

䞀方、将来発生する可胜性がある、川厎垂を震源ずする盎䞋型地震では、玄7䞇棟が党壊・半壊ずいう想定がなされおいる。

「最終的にはトヌタルで3,000件ずなり、珟堎力でなんずかできたものの、これたでのやり方では察応できないず実感したした。そこで改めお被灜者生掻再建支揎システムの導入を怜蚎したずころ、前回の怜蚎時ずは異なり、クラりド型のLGWAN-ASP方匏によるサヌビス提䟛が開始され、初期費甚を1/10皋床に抑えお導入できる芋蟌みが立ち、導入する運びずなりたした」

  • NTT東日本 神奈川事業郚 ビゞネスむノベヌション郚 第二テクニカル゜リュヌション担圓䞻査 長島最嗣氏

システムの導入以降、珟圚は運甚段階にある。「運甚蚭蚈に぀いおはただただこれからずいう認識です。職員研修を継続的に行っお職員のレベルアップを図り、ブラッシュアップしおいきたいず考えおいたす」ず岡島氏。

NTT東日本によるサポヌト

既に240近い自治䜓の導入実瞟がある同システムだが、導入のみならず、匷みは「被灜自治䜓に実際に立ち䌚っお運甚面での支揎を行ったNTT東日本のスタッフが培った数々のノりハりを有しおいる点」ず話す。

「被害認定のずころでも、専門家の掟遣をNTT東日本さんにお願いしおいたす。システムはそれ自䜓が目的ではなく、手段にすぎたせん」ず岡島氏。

導入を担圓する、NTT東日本 神奈川事業郚 ビゞネスむノベヌション郚第二テクニカル゜リュヌション担圓䞻査の長島最嗣氏は、「眹灜蚌明曞発⟏に関する運営ノりハりだけでなく、受付の䜓制や珟堎の察応に぀いおも、これたでに被灜⟃治䜓ず⌀䜓ずなっお✀揎した経隓で埗たノりハりをもずに、提案から運✀たで✀揎を⟏っおいたす。灜害察応ず⟔うず、以前は地震を想定するものが倚かったのですが、近幎頻発する⟵✔害を想定した察応も匷化し、より充実したサポヌトをしおいきたいず思っおいたす」ず付け加えた。

  • 被灜者生掻再建支揎システム 提䟛NTT東日本

導入自治䜓の情報共有や意芋亀換の堎の提䟛もNTTが䞻䜓ずなっおサポヌトを行っおいるずいう。

同じく導入を担圓した、NTT東日本 ビゞネスむノベヌション本郚テクニカル゜リュヌション郚 安郚翔吟氏によるず、「同じような研修を党囜で実斜しおいたす。幎に1回ナヌザヌ䌚を開催しお、自治䜓さんどうしの情報共有やNTT東日本の持っおいるノりハりの提䟛なども行っおいたす」ずのこずだ。

  • NTT東日本 ビゞネスむノベヌション本郚テクニカル゜リュヌション郚 安郚翔吟氏※取材日時点

岡島氏は、システムの導入によっお思わぬ面で利点がもたらされたず蚀う。

「導入にあたっお、䜏民情報を持っおいる郚眲ず課皎の郚眲ずで接点を持おたこずです。瞊割りの組織である行政ずいうのはどうしおも他の郚眲ずの連携が難しいのですが、危機管理ずいうのは氎平に暪断しお取り組たなければならないものです。今回、システムを入れようずいうこずが契機ずなり、同じ問題意識を持ちながら課題を敎理したりするこずができ、暪断的に取り組めたこずがよかったです」

防灜の考えは䞉助が基本

䞀方、システムの導入による効果は、灜害察策ずいう性質䞊、すぐに分かるものではない。岡島氏は、「眹灜蚌明曞は灜害が発生しおから発行するものです。したがっお、䜿われるかどうかわからないシステムですが、リスクに備えお導入しおいるものです。できれば䜿われないほうがいいですね」ず、笑みを浮かべながら本音を語った。

防灜に察する昚今の考え方は、「自助」「互助」「共助」の䞉助が基本ずなる。

「最近は、䟋えば最初の3日間は自身でなるべくなんずかしおくださいずか、行政偎もできないこずはできないず蚀っおいこうずいう流れがありたす」ず岡島氏。

そのうえで、「そんな颚朮の䞭でも垂民の方には正しく恐れおいただきたい。平時のタむミングで行政偎からしっかりず情報を提䟛し、ふだんから防灜意識を高めお備えおいただく。正しく恐れおいただくための斜策を垂ではこれからも努力しお行っおいきたいず考えおいたす。リアルタむムで混雑状況を情報提䟛しお空いおいる避難所に誘導するなど、そうした方法もその䞀぀です。今埌もICTを積極的に採り入れお、察策の向䞊を図っおいきたいず思いたす」ず今埌の抱負を語った。

  • 巊奥より、NTT東✇本 神奈川✀店 第⌀ビゞネスむノベヌション郚 担圓課⻑ ⌆川矩朗✒、NTT東✇本 神奈川事業郚 ビゞネスむノベヌション郚 䞻査 ⻑島最嗣✒、NTT東日本 ビゞネスむノベヌション本郚テクニカル゜リュヌション郚 安郚翔吟氏、加藀䜑介✒、巊前より川厎垂総務䌁画局 危機管理宀 灜害システム担圓 ⟌橋亮✒、川厎垂総務䌁画局 危機管理宀 灜害システム担圓係⻑ 岡島豊✒ ※取材日時点