オープンワークは7月28日、「女性の成長環境がある企業ランキング」を発表した。同ランキングは、同社運営の「OpenWork」に投稿された女性社員による評価レポート18万5,201件のうち、回答者数が30人以上ある企業1,281 社について集計したもの。集計期間は2007年7月~2021年7月。
評価項目は、キャリア成長を測る上で重要となる「人事評価の適正感」「20代成長環境」「人材の長期育成」「待遇面の満足度」「社員の士気」の5段階スコアに加えて、「女性の働きやすさ」と「働きがい・成長」のフリーアンサーを機械学習によって解析し、スコア化した。
「女性の成長環境がある企業ランキング」トップ10は、1位「P&Gジャパン」、2位「グーグル」、3位「リクルートマネジメントソリューションズ」、4位「ゴールドマン・サックス証券」、5位「サントリーホールディングス」、6位「セールスフォース・ドットコム」、7位「アイ・ケイ・ケイ」、8位「コスモスイニシア」、9位「JPモルガン証券」、10位「プルデンシャル生命保険」となった。
1位の「P&Gジャパン」では、「女性の働きやすさというレベルでは考えていない。女性であっても男性であっても働きやすい会社を目指している。性別に関わらず、多様な人材を求めている会社であり、どの社員も機会を与えられているので、自分のキャリアを考えながら選択していくことが必要だと思う。女性だからといって区別されることはない」(生産統括、女性、P&Gジャパン)というクチコミが寄せられ、成長環境スコアは26.295点を獲得。
2位の「グーグル」(成長環境スコア26.190点)のクチコミでは、「大変働きやすい会社です。子供を持つ女性でも、管理職に採用されている女性も多く、ロールモデルがとても多いです。フレキシブルな働き方や家での仕事も認められており、個々の事情やワークライフバランスの実現がとてもかないやすい環境が整っています」(営業、女性、グーグル)といった声が。
また、3位の「リクルートマネジメントソリューションズ」(同25.594点)では、「男女の差がなく挑戦する機会がある。フルフレックス制度、テレワークなど柔軟に働く環境が整っており、出産などライブイベントを迎えてもやっていけそうに見える。実際に管理職やハイプロ(非管理職でも、同等かそれ以上の処遇を得られるプロの道)に、ワーキングマザーの方もいて色々な道があると思っている」(企画スタッフ、女性、リクルートマネジメントソリューションズ)というクチコミが寄せられた。
上位企業に勤める女性社員のクチコミを見ると、機会を均等に与える「フェア」、家庭との両立やライフイベントによる変化を支援する「ケア」の両方に関する評価が目立つ結果に。
「フェア」の観点では、女性だけを優遇するのではなく「男女関係なく」挑戦、活躍できる点や公正にキャリアアップの機会が与えられる点を評価する声が。一方、「ケア」の観点では、出産や育休からの復帰のしやすさ、子育てなど家庭との両立を支援するフレキシブルなワークスタイルが支持され、また、「フェア」「ケア」のどちらにおいても、企業姿勢や制度が形骸化することなく、実際に活躍する女性のロールモデルがいることも多く挙げられており、目標となる対象が多数存在することの重要性もうかがえる結果となった。