自転車人気が年々、高まっている。特にコロナ禍以降は移動中の密を避けるべく、自転車通勤に切りは変える人が続出。通勤で乗るのはもちろん、休日にポタリングを楽しむ人も増え、まだまだブームは冷める兆しはない。
特に人気なのが、最新の電動アシスト付きの自転車だ。中でもスポーツタイプはスタイリッシュ、かつスピードも出やすいことから、若い人たちの熱視線を集めてやまない。
そこで今回は、オン・オフで乗れるスポーティな電動アシスト自転車を厳選してお届け。これでニューノーマル時代もアクティブに楽しめるはずだ。
「パス ブレイス」(ヤマハ発動機)
今から28年前、世界で初めての電動アシスト自転車「パス」を発売したのがヤマハ発動機である。以来、電動アシスト自転車のパイオニアとして数々のモデルを生み出してきた。ファーストモデルの精神を受け継ぎつつ、スポーツタイプの電動アシスト自転車に進化したのが「パス ブレイス」で、その2021年モデルが4月30日に発売となる。
「片道10km前後の通勤を快適に継続したいと思っている男性」がメインターゲットと謳っているだけあって、スポーティでありながら、日常使いできる乗りやすさが魅力だ。
アシストモードは、「強モード」「スマートパワーモード」「オートエコモードプラス」の3段階を用意。 今回、新たに追加された「スマートパワーモード」は、自転車のペダルを漕ぐ力やケイデンス(1分間のペダルの回転数)、路面の状況などから、自動で最適なアシストをしてくれる。
例えば、急な坂道を上るときや重い荷物を積んでいるときはパワフルにアシスト。反対に、平坦な道や下り坂ではパワーをセーブする。乗り手の体力やシーンに合わせて、快適な走行を補助してくれるのだ。走行中に逐一アシストの切り替えをせずに済むので手間要らずだし、初めて電動アシスト自転車に手を出す人でも、簡単に乗りこなせるに違いない。
過去のアシストモードを自動で記憶する「走行モードメモリー機能」も搭載されているので、毎回モード設定をする手間も省ける。1分1秒が惜しい朝の通勤時には、かなり助かる機能だ。
「TB1」(ブリヂストン)
電動アシスト自転車を乗る際に、絶対に気をつけておきたいのが"充電切れ"である。いざ自転車に乗ろうと思ったときに肝心の充電が切れていたら、わざわざアシスト付きを買った意味がない。もちろん、乗っている最中に充電切れを起こすなど、もってのほかである。だからこそ、こまめな充電が欠かせない……と思いがちだが、ブリヂストンの電動クロスバイク「TB1」はちょっと事情が違う。
バッテリー容量は14.3Ah。約4時間10分の充電で、なんと最大130kmを走行できる。同じ価格帯の電動アシスト自転車と比べても、かなり走行可能距離が長い。例えば会社まで片道10km程度の距離を往復した場合でも、6日以上は余裕で持つ計算になる。週末に一度フル充電してしまえば、平日に充電切れを心配する必要がないというわけだ。
さらに、この電動クロスバイクにはもう一つ魅力がある。それが「自動充電機能」だ。簡単に言えば走っている間にモーターが発電し、自動で充電される仕組みが備わっているのだ。もともとのバッテリー容量に加え、走りながらも充電ができるとなれば、自宅での充電回数は限りなく少なくて済む。移動しているだけで充電されていくから長距離を走れるし、何より使い勝手の良さが嬉しい。
「ベロスター」(パナソニック)
続いて紹介するのは、パナソニックの電動スポーツバイク「ベロスター」。電動アシスト自転車はどうしても価格相場が高く、数十万円のものもざらにあるが、こちらはエントリーモデルということで比較的低価格を実現。これまで価格がネックで購入を足踏みしていた人にもオススメしたいモデルだ。
だからといって、スペックが低いかと言えばそんなことはない。むしろ、最初の1台としては十分すぎるほど活躍してくれるはずだ。
例えば、手軽に施錠できるサークル錠や、リフレクターと一体型でワイドに照らせるLEDライト、フェンダー(泥除け)をデフォルトで実装するなど、便利な機能が盛りだくさん。オプションを色々と揃える必要がないので、購入したその日からすぐに乗ることができる。また、約40mmのタイヤは衝撃吸収力に優れていて、安定感のある走行が可能だ。
「エコナビ液晶スイッチ4S+」を搭載したことで、走行中に余計な電力を使うことを防ぎ、省エネ運転も可能になった。自動でアシストのパワーをコントロールしてくれるから、比較的長距離を走行できる。LEDライトも、周囲の明るさを感知して自動で点灯・消灯してくれるから安心だし、無駄な電力消費も抑えられる。あらゆる意味でコストパフォーマンスの高い一台だ。
「ホンバイク」(クリックホールディングス)
オンオフ問わず、さまざまなシチュエーションで乗ることを考えると、折りたたみ式自転車という選択肢もある。たためばコンパクトになるからオフィスにも置きやすく、車に積んで出掛ければ、旅先なども自転車に乗ることができる。とても使い勝手がいい相棒になってくれるはずだ。
最近ではお洒落なデザインのものも増え、バリエーションもかなり豊富。この「ホンバイク」はAI搭載の折りたたみ式電動アシスト自転車で、現在クラウンドファンディングサイト「マクアケ」で先行販売中。「GOOD DESIGN AWARD グッドデザイン・ベスト100」に選出されたこともあり、スタイリッシュな見た目で人気を集めている。
この電動アシスト自転車、見てのとおり"チェーンレス"になっているのも面白い。見た目的にもお洒落な仕掛けだが、チェーンに服を巻き込む心配がないという意味でも安全かつ実用的である。
折りたたみ式だとアシスト機能に不安を持つ人もいるかもしれないが、心配は無用。5段階のパワー電動アシスト付きだから急な坂道でも楽に走行できるし、AIも搭載されているので上り坂・下り坂を自動で検知し、最適なアシストをしてくれる。また、車体が15度以上傾くと電動アシストが自動停止するという安全機能も実装されている。
見た目からは想像がつかないほど、安全性、実用性に優れた一台なのだ。
「オフィスプレスe」(サイクルベースあさひ)
オンオフ兼用でも、特に通勤での利用がメインだという人におすすめなのが、サイクルベースあさひが"通勤快速電動アシスト自転車"として発売した「オフィスプレスe」だ。
2005年の発売以来、長年ビジネスパーソンに人気を集める「オフィスプレス」シリーズ。その最新モデルは、シリーズ初となるスポーツタイプの電動アシスト自転車で、「通勤快速設計」という独自のアシストプログラムを採用。スピーディーに走っている最中でもしっかりアシストがかかり、グングンと伸びのいい走りをサポートしてくれる。
ビジネスウェアに馴染むデザインも魅力だ。アルミ製のフレームはエッジを利かせ、スーツにも合うようスタイリッシュに仕上げられている。ビジネスバッグが入れやすいワイドな作りのバスケットや、スーツを汚れから守るためのフェンダーも搭載。また、スイッチパネルにはUSEポートが付属しているので、もしスマホの電源が切れてしまってもすぐさま充電できる。
電動アシスト自転車なら、長距離の移動もキツくないうえに、適度な運動もできる。密が避けられるうえに、運動不足の解消にも役立つのだから、まさに今の時代にピッタリなアイテムである。電動アシスト自転車を上手に活用して、オンもオフも今まで以上に充実させちゃおう。