『めちゃ×2イケてるッ!』の総監督などで知られるフジテレビの片岡飛鳥氏が、29日深夜に放送された同局のバラエティ特番『567↑8』(24:55~27:25 ※関東ローカル)で、“企画構成”を務めた。
この番組は、同局の若手ディレクター育成を目的としたもので、かまいたちによる全てウソのことしか放送しない『嘘席食堂』、飛沫ゼロを目指すしゃべらないネタの祭典『ゼロ-1グランプリ』、入社1年目の新入社員が考えたフェイクドキュメント『ハイパーハードボイルドひとリポート』など、エッジの効いた企画を次々に放送。最近各局で増えているお笑い番組の中でもひときわ攻めた内容で、“バラエティのフジ”の底力を見せつけた。
片岡氏は、2019年からお笑いトリオ・我が家の公式YouTubeチャンネルの演出などをしてきたが、テレビ番組の制作を本格的に手がけるのは、18年3月の『めちゃイケ』終了以降初めて。テロップの出し方や縦軸の展開の仕方など、その編集や番組構成の仕上がりは『めちゃイケ』を彷彿とさせ、3年というブランクを全く感じさせない。
各ディレクターの制作したVTRをスタジオで見守るのは、『めちゃイケ』で長年にわたり活躍した江頭2:50。江頭は自身のYouTubeチャンネルで、収録での片岡氏を振り返り、「緻密だったねぇ、職人だったねぇ」と、変わらぬ仕事ぶりに感心した。
控室には『めちゃイケ』チーフプロデューサーだった戸渡和孝氏や明松功氏も駆けつけたそうで、江頭は「ものすごく懐かしかった! 逆に、これ外せないなと思った!」とプレッシャーも感じたようだ。
かまいたちの濱家隆一は、この番組の打ち合わせが、片岡氏との初対面だったことを告白。「伝説すぎて実在すんねや!と思って、打ち合わせでもすごい興奮したのに、ワクワクしてスタジオ来たら、これやもん(笑)」と、千鳥の『相席食堂』そっくりのセットに脱力していた。
規制が厳しくなったと言われるテレビから、自由度が高いとされるYouTubeに活躍の場を移した江頭に対し、フジの作り手たちが“テレビの意地”を見せる構図となった今回の番組。最後に江頭が、ディレクターたちに向けて「俺はこの数年、『もうテレビには出ない』と完全に諦めて、YouTubeだけやっていたけど、今日、バカなお前たちに出会ってこう思いました。“テレビは、まだまだ夢あるぜー!!”」と叫んでいたが、それは片岡氏からのメッセージにも聞こえた。
なお、ナレーションは、江頭の大ファンだという山田孝之が立候補して担当。ラストには、覆面ディレクター軍団の中に「山」と書かれた人物が登場したが……。
同番組は、TVerとFODで見逃し配信。FODでは、近日中に未公開部分も配信される予定となっている。
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