パーソル総合研究所は12月15日、マネジメントにおける無意識な偏見(アンコンシャス・バイアス)についての測定調査結果を発表した。同調査結果は、人事評価、マネジメント職登用、中途採用の3つの側面についてまとめたものとなっている。

同じ目標を持つ複数の部下に対して人事評価を行うにあたり、目標達成率など人事評価に直接かかわる要素を除き、どの間接的要素がどのくらい影響しているかをみたところ、最も強いバイアスは「対話頻度」で、対話頻度が多いほど評価にプラスの影響があった。次に強いのは「年齢」で、年齢が高いほど評価にマイナスの影響があった。

人事評価の判断に与える間接的要素全体の影響を100とすると、上司との「対話頻度」による影響の割合は40.2%、「年齢」は24.0%となるという。

  • 人事評価に影響する間接的要素の割合(寄与率) 資料:パーソル総合研究所

  • 人事評価における間接的要素の効用値(影響度) 資料:パーソル総合研究所

また、登用の判断に与える間接的要素全体の影響を100とすると、「年齢」による影響の割合は26.7%、「出身大学の偏差値」は20.3%となるという。自分(上司)と部下との「対話頻度」は15.8%と、人事評価だけではなく、登用でも影響がうかがえる結果が出ている。

同じ経験・スキルの中途採用候補者を選ぶにあたり、どの間接的要素がどのくらい影響しているかについては、最も強いバイアスは候補者の「転職回数」、次に強いのは「年齢」となった。採用の判断に与える間接的要素全体の影響を100とすると、「転職回数」は21.7%、「年齢」は19.3%影響しているという。