物を持たない暮らしをするミニマリストが、近年増えてきています。家が物であふれ、片づけが追いつかないという方にとっては、ミニマリストの部屋のような、すっきりとした空間の作り方は気になるところでしょう。
ここでは、ミニマリストが部屋づくりで意識していることや、ミニマリストとして生活をすることで得られるメリットのほか、ミニマルな生活の始め方についてご紹介します。
ミニマリストとは? 基準はあるのか
ミニマリストとは、必要最小限の物だけで暮らす人のことを指します。「最小限の物は人によって違うのでは? 」と思いますが、「これならミニマリストを名乗って良し! 」という明確な基準はありません。何を必要最小限というのかは個人の裁量に任されているのです。
また、ミニマリストは、ただ物を減らすのではなく、自分にとって必要な物だけで、丁寧な暮らしをする人という意味合いもあります。
そのため、ミニマリストといっても、すべての荷物がスーツケースに収まるくらいしか持たない方もいれば、趣味の物は際限なく持つけれど、生活で使う物は必要最小限にとどめるといった、ハイブリッド型の方もいるのです。
ミニマリストはどんな部屋に住んでいる?
ミニマリストの部屋は、すっきりと片づいているという特徴があります。具体的にどのようになっているか、いくつか例をご紹介しましょう。
とにかくシンプルで家に余計な物がない
シンプルな生活を追求するミニマリストの部屋は、とにかく余計な物がありません。ダイニングテーブルとテレビ、ベッドしか置いていないということも珍しくないでしょう。さらに、テレビやベッドさえも必要ないという方もいます。余計な物を持たないミニマリストは、収納スペースに余裕ができるため、あらためて収納棚などを置く必要もないことが多いです。
最小限の物だけでうまく活用している
ミニマリストは、最小限の物を活用するのが上手です。例えば、キッチンで使う洗剤は、食器洗い用、ガスコンロなどの掃除用、天板の掃除用など、用途に合わせてたくさんの種類があります。
ミニマリストの場合は、さまざまな用途に使える洗剤を1つに絞ったり、重曹とクエン酸を水に溶かしたスプレーで、どこでも使える自家製洗剤を作ったりして、最小限の物で暮らせるように工夫をしています。
趣味の物と生活の物を分けるハイブリッド型もある
物を持たないミニマリストの中でも、趣味の物は例外として、たくさん物を持っているというハイブリッド型の方もいます。
例えば、生活アイテムは必要最低限しか持たないけれど、趣味の料理で使う調味料や食器は好きなだけそろえるといった具合です。ミニマリストは、ただ物を減らすだけではなく、自分にとって必要な物に囲まれた生活をするという点では、ハイブリッド型はミニマリストの主義に沿っているといえるでしょう。
いずれにしても、自分にとって幸せを感じられる、居心地のいい場所を作っていくことが大切です。
ミニマリストを実践するメリット
物を持たないミニマリストの生活を実践すると、心もすっきり晴れやかになるといわれています。実際に、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
部屋をきれいな状態でキープできる
ミニマリストの部屋は物が少ないため、掃除をしやすく、部屋が散らかりにくくなります。いつでもきれいな状態の部屋であれば、外から帰ってくるたびに清々しい気持ちになれるでしょう。
無駄な買い物が減る
ミニマリストは、今の自分にとって本当に必要な物かどうかを考えてから買うため、無駄遣いがなくなります。物が増えることを防ぐことができて、節約もできることはうれしいポイントです。
自由な時間が増える
暮らしがコンパクトになると、片づけに追われたりすることもなくなるため、自由な時間を多く持つことができます。また、使い勝手の良さを考えて物の置き場所を決めていることが多いので、探し物をすることもなくなるでしょう。
ミニマリストを始めるときのコツは?
ミニマリストを目指すからといって、いきなり身の回りの物をどんどん捨てる必要はありません。必要最小限の持たない暮らしをするにはコツがあります。最後に、ミニマリストを目指す際におすすめの、5つのコツをご紹介します。
1. 買い物をする前に必要な物か考えること
ミニマリストのような、余計な物を持たない暮らしの第一歩は、むやみやたらに物を増やさないことです。買い物の前に、これは本当に自分にとって必要かと考えることを習慣づければ、無駄遣いを抑えられるでしょう。
また、物の量を決めておくことも、買い物を抑制するために効果的です。例えば、服をたくさん買ってしまう方であれば、新しい服を1着買ったら、1着を処分するといった、手持ちの数を増やさない方法もあります。
2. 不要だと思った物を手放すこと
ミニマリストになるために、無理をして物を処分する必要はありません。大事なことは、今の自分にとって必要な物は残すということです。不要だと決断した物のみ手放すようにしましょう。
物を手放す際にまだ使える物は、環境のためにも、フリマアプリやリサイクルショップなどを利用することをおすすめします。
3. 使い回しができる物を活用する
物を増やさないコツとして、複数の用途に使える物を選ぶようにしましょう。例えば、浴室用やトイレなど、場所ごとに洗剤を分けるのではなく、さまざまな場所に使える洗剤を買うようにするなどの工夫が必要です。
4. 物を減らせないときは、サイズを変えてみる
物のサイズを見直して、スペースを空けるという方法があります。例えば、テレビはたまにしか見ないけれど、処分するには迷う場合、ポータブルテレビに買い替えるといった具合です。費用はかかりますが、自分にとって最適なサイズを探してみるのもポイントのひとつです。
5.レンタル品を活用する
頻繁に使わない物は、レンタルサービスを活用するといいでしょう。例えば、結婚式に着ていくドレスなど、着る機会が少ない物は、必要なときだけレンタルすればクローゼットを空けることができます。
ミニマリストの部屋づくりを参考に丁寧な暮らしを始めよう
ミニマリストのように物を持たない暮らしは、いつでもきれいな部屋をキープできます。今の自分にとって必要な持ち物を厳選するだけで、探し物をする時間や片づけの時間をなくすことができるでしょう。
また、ミニマリストの生活は、無駄遣いを防いで節約できることもうれしいポイントです。ミニマリストになるコツを意識しながら、少しずつでも必要最小限の持たない暮らしを始めてみてはいかがでしょうか。
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