「あなたの周りの地頭力が高い人」と聞いて思い浮かぶのは誰ですか?
地頭力とは端的に、自分の頭で情報を処理し、問題を解決していく力のことです。例えば、数学者やプロ棋士などはまさに「地頭力が高い人」と言えます。
本記事では、昨今注目を浴びている「地頭力」について紹介します。情報革命によって膨大な情報にさらされている現代、地頭力の意味・鍛え方を知り、情報に惑わされずに自分の力で問題解決につなげられる力を身につけましょう。
地頭力とは
地頭力とは、自分の頭で情報を処理し、問題を解決していく力のことです。「地頭力が高い人」とは、単純に豊富な知識を持ち、学業の成績が良いような「頭が良い人(物知りな人)」「勉強が得意な人」とは異なり、既存の知識や方程式などを知らずとも、自分なりの考え方で問題解決の糸口を掴むことのできる人物と言えます。
地頭力を鍛える方法
今現在「地頭力があまりない」と感じている方であっても、諦める必要はありません。また、地頭力を鍛えるために専門の学校に通うなど、特別なことをする必要もありません。
ここでは、地頭力を鍛える方法を紹介します。日常生活の中で実践できることばかりですので、以下で紹介する内容を参考にして地頭力を伸ばしていきましょう。
- 瞬時に判断する癖をつける
- 自分の悩みは相手に相談する
- 賛成・反対どちらの意見も考える
- 意識的に仮説を立てる
- まとめる力を身に付ける
以下、順に紹介します。
1. 瞬時に判断する癖をつける
時間をかけずに的を射た発言ができる方は、地頭力を感じさせます。認識したことを頭で整理し紙に書き出す癖をつけることで、必要な情報を見極めて、素早く実行に移せるようになるでしょう。
2. 自分の悩みは相手に相談する
自分の頭だけで考えられることは限られており、答えを狭めてしまうため、他の人の意見も交えるようにしましょう。自分が思っていた反応とは違う反応をされることもあるため、多角的な視点が身に付きやすいでしょう。
3. 賛成・反対どちらの意見も考える
何かを話し合う際に意見が分かれることもあるでしょう。このような時はディベート思考を使い賛成と反対、両方の意見を考えてみます。賛成だけでなく反対意見も考えることで、客観的に物事が見られるようになるでしょう。
4. 意識的に仮説を立てる
仮説思考を立てて頭の中でトライ&エラーを繰り返すことで、試行錯誤による余計な作業を省けます。また、限られた情報の中から意識的に仮説を立てる訓練を行うことで、少ない情報からでも問題解決に近づけるようになります。
5. まとめる力を身に付ける
曖昧なことや複雑なことなど、多くの情報を端的にまとめる習慣をつけることで、物事に対しての洞察力が深まり伝える力が身に付きます。
地頭力がある人の特徴
地頭力を鍛えるために、地頭力がある人の特徴を認識しましょう。地頭力がある人の特徴は、以下の通り。
- 情報の本質を見抜ける
- 少しの情報で理解できる
- 相手の立場で物事を考えられる
- イレギュラーの対処ができる
- 論理的に考えられる
以下、順に紹介します。
1. 情報の本質を見抜ける
地頭力がある人は、すべての情報を鵜呑みにすることなく、情報を取捨選択することができます。受け取った情報が持つ意味や活用方法を思案するので、他の人が考えるよりも一手、二手先のアイデアを打ち出してくることもあるでしょう。
2. 少しの情報で理解できる
情報を分析し推測することを得意としていることが多いため、マニュアルがなくても少ない情報で物事の全体像を把握できるでしょう。
1から10まですべてを説明しなくても、1から3までの説明を聞けば4から10までの法則にも気づき、推測できるので話の理解が早いです。情報が少ない中で進行しなければいけないシーンや、新規事業の立ち上げなどで力を発揮すると考えられます。
3. 相手の立場で物事を考えられる
地頭力がある人は「自分が正しい」という考えに固執することなく、幅広い情報を組み合わせた多種多様な物の見方をします。相手の立場で物事を捉えることも得意なので、視野が広くコミュニケーションを円滑に進められるでしょう。
4. イレギュラーな事象への対処ができる
問題や想定外のことが起きても自己判断で対処できるため、指揮官としても活躍できるでしょう。指示を受けなくても地頭力があれば、機転を利かせた解決策を見出すことが可能です。
自分の行動によって、どのようなリスクが発生するかということにも敏感なので、解決に向けて動けると考えられます。瞬間的な状況判断力も高く、スピーディな展開にもついていけるでしょう。
5. 論理的に考えられる
地頭力がある方は感情的にならず結論から全体像を考えられます。仮説を立てる能力にも優れているほか、意思決定までのスピードが速いことも影響し、短いスパンで問題を解決することができます。
地頭力を鍛えよう
地頭力がある人は、仕事で活躍する場面が多く、頼りにされるポジションに抜擢されます。
「自分は地頭力が低い方だ」と考えている方こそ、地頭力を鍛える余地があります。論理的な考え方を理解することから始め、人の話に耳を傾けたり、頭を使う訓練を意識的に行ったり、本を読んだりすることで、着実に地頭力を鍛えていきましょう。