ベネッセコーポレーションは11月4日、「たまひよ2020人気名前ランキング」の結果を発表した。同ランキングは、2020年1月~9月に生まれた新生児19万7,940名(男の子9万9,073名、女の子9万8,867名)を対象に、名前や名前の読み、漢字などについて調査し集計したもの。

  • 「たまひよ2020人気名前ランキング」トップ10

    「たまひよ2020人気名前ランキング」トップ10

「たまひよ2020人気名前ランキング」男の子編では、昨年に引き続き「蓮」(主な読み「れん」)が1位に。続く2位は「陽翔」(同:はると)、3位「蒼」(同:あおい)と続き、「蓮」「蒼」「樹」「湊」「律」など一文字の名前がトップ10のうち半分を占めた。

一方、女の子編では「陽葵」(同:ひまり)が5年連続で1位を獲得。次いで2位「結菜」(同:ゆいな)、3位「莉子」(同:りこ)と続き、こちらもトップ10内に「紬」「葵」「凛」「澪」など漢字一文字の名前が4つランクインした。

男女とも「陽」「結」など、コロナ禍を受けてか「あかるさ」や「つながり」など未来への願いを込めた名前が順位を上げたほか、男の子「蒼」「碧」「葵」や女の子「葵」「碧」など、いずれも主に「あおい」と読む名前の順位が上がっていることから、男女問わないジェンダーレスな名前の人気が高まっている傾向がうかがえる結果に。

また、2019年から急上昇した名前に注目すると、「凪(なぎ)」が男女ともにジャンプアップ。こちらも、コロナ禍に「平穏」「穏やか」といった願いが込められていたり、ジェンダーレス化の傾向が。さらに、話題のドラマ『凪のお暇』『私の家政夫ナギサさん』に加え、人気漫画『鬼滅の刃』の登場人物、冨岡義勇の技の名前に用いられていることなどから、2020年に人々が目や耳にする機会が増えた漢字であったことも影響していると推測された。

  • 「たまひよ2020人気名前ランキング」漢字トップ10

    「たまひよ2020人気名前ランキング」漢字トップ10

人気の漢字を調べたところ、2005年の調査開始以来「翔」(「陽翔」「大翔」「結翔」など)が初の1位に。「翔」「大」「太」が3強だったところ、「太」に代わり僅差で「斗」が初のトップ3入りするなどからも、「と」で終わる名前の人気が高まっていることがうかがえた。

一方女の子は、3年連続「花」が1位に。また、「花」「菜」「莉」「咲」など花や植物を連想させる漢字も多くランクインした。

  • 「たまひよ2020人気名前ランキング」読みトップ10

    「たまひよ2020人気名前ランキング」読みトップ10

男の子の名前の読みの傾向は、12年連続トップの1位「はると」をはじめ、4位「みなと」、6位「あおと」、7位「ゆいと」、8位「ゆうと」など、「と」で終わる名前が上位にランクイン。漢字ランキングで「翔」「斗」の順位が上がっていることからも、「と」で終わる名前の人気はしばらく続きそう。

一方、女の子の読みは、昨年に引き続き「めい」が1位に。また、「えま」が4位から2位に順位を上げていることから、「めい」「えま」ともに海外でも発音しやすいグローバルな名前の人気が高い傾向に。

そのほか、男の子・女の子に共通して、2020年はよりジェンダーレスな読みが人気を高めていることがうかがえる結果に。男の子では15位「はる」(昨年19位)、17位「そら」(昨年20位)、18位「あさひ」(昨年21位)が、女の子では7位「つむぎ」(昨年14位)などが順位を上げた。