ディスコは10月26日、10月1日時点での「就職活動に関する調査」の結果を発表した。調査は10月1日~6日、2021年3月卒業予定の大学4年生(理系は修士課程2年生含む)1,133名(文系673名、理系456名)を対象にインターネットで行われた。

  • 10月1日現在の内定状況

    10月1日現在の内定状況

10月1日現在の内定率は88.6%と、8月調査(83.7%)から4.9ポイント上昇したものの、9割超だった前年実績(90.5%)には届かなかった。内定者のうち、就職先を決定し活動終了した学生は83.3%、複数内定保持者などを合わせると、就職活動終了者は全体の85.2%となった。

一方、就職先が決まっていない学生の今後の予定はというと、「就職先が決まるまで就職活動を続ける」が58.7%と最多。また、理系学生を中心に「大学院に進学する」(22.8%)という学生も多く、特に理系女子では56.5%に達した。

  • 中小企業への選考応募状況

    中小企業への選考応募状況

従業員300人未満の中小企業への応募について聞いたところ、62.3%に中小企業へのエントリー経験があることが明らかに。エントリー社数は平均で9.5社だった。

また、「面接試験を受けた」経験をもつ学生は57.0%となり、その平均社数は2.6社という結果に。中小企業を受けた理由を聞くと、「会社の雰囲気がよい」(43.2%)ことや「やりたい仕事に就ける」(40.4%)といった理由が多くあがった。

  • 内定後のフォローと内定者研修

    内定後のフォローと内定者研修

次に、内定後のフォローと内定者研修について調査を実施した。その結果、内定式よりも前に対面による内定者集合を経験した人の割合は2割(19.1%)にとどまり、オンラインによる内定者集合が6割超(60.9%)を占めた。また、内定式の形式も「オンラインのみ」(66.8%)が多く、「リアルとオンラインの併用」(10.5%)も合わせると、約8割がオンライン中心であることが判明。

また、企業にどのくらいのペースでフォローしてもらいたいと思っているのかを尋ねたところ、「1カ月に1回程度」(44.6%)が最も多く、その割合は、前年同期調査を15ポイントも上回った。

  • 就職活動の費用(平均)

    就職活動の費用(平均)

「リクルートスーツ代」「交通費」「宿泊費」「資料費」「備品代」「有料講座受講費」「その他諸経費」といった就職活動にかかった費用は、9万7,535円と前年調査(13万6,867円)より大幅に減少。平均額が10万円を切ったのは、2009年(2010年卒)に就活費用を調査し始めて以来初。

オンライン化の影響により移動に伴う費用が一気に縮小し、中でも「交通費」は6万円台から3万円台へと大きく減少した。なお、地域別に見ると、就職活動の費用が最も高いのは「中国・四国」で15万4,286円、最も低いのは「関東」で7万8,356円だった。