JR東日本は7日、新型コロナウイルス感染症の影響により延期していた「タッチしやすい自動改札機」のQR実証試験について、9月9日から新宿駅で、9月15日から高輪ゲートウェイ駅で実施すると発表した。

  • 「タッチしやすい自動改札機」のQRコード読取り部とICカードタッチ部

JR東日本では、シームレスな移動の実現に向けた取組みのひとつとして、ストレスなく利用してもらえる改札機をめざし、「タッチしやすい自動改札機」の実証試験を2020年2月から実施している。

QR実証試験では、試験用のQR券(紙媒体・スマートフォン)での使いやすさ、QRコード読取り部のかざしやすさをはじめ、利用者の改札通過への影響を幅広く評価する。新宿駅では、JR東日本社員モニターを対象に繰り返し使用する観点で、高輪ゲートウェイ駅では一般モニターを対象に、初めて使用する観点で評価が行われる。

QR実証試験期間は新宿駅が9月9~30日、高輪ゲートウェイ駅が9月15~29日(9月24~27日は除く)。「タッチしやすい自動改札機」はQR実証試験期間中も通常のIC専用改札機として利用できるが、実証試験終了後の10~12月に順次撤去する予定となっている。

  • 高輪ゲートウェイ駅に設置された「タッチしやすい自動改札機」

なお、自動改札機などにおけるQRコード付き乗車券への対応を可能とした新しいQRコードリーダーは、JR東日本メカトロニクスとデンソーウェーブが共同で開発した。従来製品(デンソーウェーブ製の組込み式スキャナ「QB30」)と比較して、読取り速度を約1.5倍に、読取り範囲を約2倍に向上させることに成功している。スマートフォンのディスプレイに表示させたQRコードについても、紙に印刷したQRコードと同等の読取り速度で処理を行うことが可能だという。