
◆本記事はプロモーションが含まれています。
【この記事のエキスパート】
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート:石関 華子
埼玉県出身、高知県在住。一児の母。慶應義塾大学文学部仏文科卒。三越日本橋本店の洋酒担当を経てワインやビール、ウィスキーなどの洋酒全般の知識を培い、2016年、J.S.Aワインエキスパートの資格を取得。
現在はOffice Le Lionの代表として、高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。
世界的なウイスキーブームから「シングルモルト」に注目が集まっています。蒸留所の個性をダイレクトに感じることができます。この記事では、人気の日本ウイスキーの山崎や白秋、スコッチウイスキーのラフロイグやマッカランなどの美味しいシングルモルトをご紹介します。
ハイボールにも最適!
シングルモルトウイスキーとは?
シングルモルトウイスキーは大麦麦芽のみを使用して、単一の蒸留所の原酒(モルト)で造られたウイスキーのことです。
トウモロコシを使用したものをグレーンウイスキーとよび、複数醸造所の原酒や、グレーンウイスキーをブレンドしたものをブレンデッドウイスキーといいます。
造っている蒸留所の個性が引き出されているのが特徴です。どのような土地で造られているのかによって、香りや味わいが異なるのも注目したいポイントです。
お気に入りの蒸留所や産地を探すという楽しみ方もありますよ。
シングルモルトウイスキーの選び方
シングルモルトウイスキーにはたくさんの銘柄があるため、自分好みのひとつを見つけるのはなかなかたいへんかもしれません。
そこで、味わいや香りなどの特徴から、シングルモルトウイスキーの選び方をまとめました。産地や飲みやすさも異なりますので、しっかりチェックしてくださいね。
産地から選ぶ
シングルモルトウイスキーは産地によって風味や味わいがかなり変わってきます。
自分が求める味わいに近い産地を探すのが重要です。シングルモルトウイスキーのなかでも定番の産地とその味わいをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
スペイサイド:グレンフィディックやマッカランの産地
スコッチウイスキーの名産地で、スコットランド北部にあるスペイサイド産のウイスキーは、飲み口がやわらかく花のような香りが楽しめる特徴があります。
味、香りともに洗礼されバランスのよさを感じられます。独特なクセの強さがあまりないので、初心者の方でも比較的飲みやすいでしょう。
代表的な銘柄はグレンフィディック・マッカラン・グレンリベットがあります。また、日本人の嗜好にも合うシングルモルトウイスキーといわれています。
アイラ島:ラフロイグやアードベックの産地
クセのあるピート臭が強く、ウイスキー愛飲家にも人気の高いアイラ産。
アイラ島は生産地として島の名前で呼ばれています。スモーキーで癖の強いピートがきいたシングルモルトウイスキーで、ある程度ウイスキーを飲み慣れている方に向いています。
海沿いの蒸留所で潮風を受けながら熟成されており、潮の香りも特徴です。飲み方はロックがおすすめですが、もともとの香りが強いため、水や炭酸で割ってもしっかりとその風味が感じられます。
ラフロイグやアードベックなどは大人気で品薄になりかけることもしばしばです。
ハイランド:グレンモーレンジィやクライヌリッシュの産地
華やかで甘い香りを楽しみたい方は、スコットランド北部のハイランド産がおすすめ。フローラルやフルーティな香りに、まろやかな味わいが特徴です。
食後やリラックスな時間にぴったりなウイスキーといえるでしょう。そのほかにも、女性や初心者に飲みやすいハチミツのようなテイストのものもありますよ。
ローランド:オーヘントッシャンの産地
口当たりがやわらかいのが特徴の、スコットランド中部・ローランド産のシングルモルトウイスキーです。全体的に甘みがあるので、飲み口が軽く感じられます。ソフトでまろやかな印象を与えるでしょう。
定番の銘柄はオーヘントッシャンです。ローランド産は蒸留を3回している蒸留所が多く、その分雑味が減ります。軽い仕上がりとなるので個性を残しながらも飲みやすいウイスキーです。
キャンベルタウン:スプリングバンクの産地
スコットランド・キンタイア半島の先端に位置するキャンベルタウン。ここで生産されるシングルモルトウイスキーはクリーミーさを感じられます。ウェッティーで塩気があり全体的に華やかな香りもプラスされています。
キャンベルタウンといえば、華やかな香りのなかにもピートがきいているスプリングバンクが有名ですが、そのスプリングバンクのピートをさらにきかせたロングロウも人気があります。
ブランドによってウイスキーのクセや香りが異なります。
スカイ島などがあるアイランズ:タリスカーの産地
スコットランドの周りに点在する小さな島のことをアイランズと呼びます。その中でもスカイ島は荒々しい天候に左右される島です。そこでつくられているウイスキーが人気のタリスカーです。海の荒波が島にぶつかり潮風が吹きつける影響を強くうけたウイスキーです。強い塩気を感じるためハイボールとの相性抜群です。
日本(ジャパニーズ):山崎やイチローズモルトの産地
日本人が飲む前提で、日本人の味覚に合わせて造られていて、繊細かつ穏やかな味わいが特徴的です。クセが強くないものが多く、ウイスキー初心者の方にもおすすめ。
さわやかな味わいとすっきりとした口当たりが楽しめます。
熟成樽から選ぶ
シングルモルトウイスキーは、熟成させる際に木で造られた樽を使用します。この樽の木材の種類によって、できあがるウイスキーの味わいや風味が変わってきます。そのため、樽の種類から好みの味わいの1本を見つけるというのもおすすめです。
代表的な樽の種類とその特徴についてチェックしましょう。
チョコレートのような華やかな甘みの「シェリー樽」
ウイスキーに上品な香りと華やかさを与えてくれるのがシェリー樽です。シェリー樽は高級ウイスキーにもよく使われており、重厚感がありながら、ドライフルーツやチョコレートのような甘さのあるウイスキーを生み出します。
シェリー樽にこだわっているシングルモルトの有名なブランドとしては、「マッカラン」などが挙げられます。
カラメルのような甘味の「バーボン樽」
まろやかな口当たりと甘味が特徴なのがバーボン樽です。現在もっとも多く使われているのがバーボン樽で、キャラメルやバニラなどのクリームのような丸みをウイスキーに与えます。
シェリー樽と比べて軽やかで甘い香ばしさが感じられます。場合によっては、バーボン樽の後にシェリー樽に寝かせて、香りを加える手法で造られることもあります。
バニラやナッツのような香りの「オーク樽」
お酒を熟成するのによく使われている、楢(ナラ)や樫(カシ)などのオーク材によって造られているオーク樽は、バニラやナッツのような香りをウイスキーに与えてくれます。
オーク樽により熟成されたウイスキーは、バニラやナッツの香りに加え、淡い黄金のような色合いをしていることが特徴です。見た目からもゴージャスな雰囲気を感じられますね。
香木のような香りが特徴の「ミズナラ樽」
繊細な味わいをウイスキーに与えてくれるミズナラ樽。ミズナラとはブナ科の広葉樹で、ウイスキー樽としてサントリーがはじめて使用したことでも知られています。
香木のような香りが感じられるのも特徴的で、日本のみならず、国外でも広く支持されています。
熟成年数で選ぶ
ウイスキー本来の味を楽しみたい方には、最初の飲みごろを迎える時期だといわれている10~12年ほど熟成したものがおすすめ。味や香りといったウイスキーの個性を強く感じられます。
そのシングルモルトウイスキーが持っているそのものの味わいをじっくりと楽しみたい、という方は10年前後熟成されたものがいいでしょう。
より深みが増したシングルモルトウイスキーを味わいたいという方は、長期熟成されたものを選びましょう。15年から25年、さらに30年と熟成する年数が進めば進むほど樽の影響が現れてきます。
熟成年数によって味わいや香りが変化するため、好みの銘柄を見つけたら年数にもこだわってみましょう。
有名な銘柄にも注目!
自分にあったウイスキー選びが難しい場合は、銘柄から選んでしまうのもひとつの方法。定番の銘柄を試していき、そのなかで自分の好みを見つけていきましょう。
とくにマッカランやグレンフィディックなどは、世界でもメジャーなシングルモルトウイスキー。世界で愛され続けている銘柄はぜひ抑えておきたいですね。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)