エムステージは4月10日、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて実施した、医療機関の現状と最前線で働く医師の本音に関する調査結果を発表した。調査日は2020年4月9日、調査対象は「Dr.なび」会員医師で、有効回答は180人。

手洗い・うがいの徹底や外出自粛を要望

  • 新型コロナウイルス感染症拡大前後で先生方を取り巻く環境に変化はありましたか?(複数選択可) 株式会社エムステージ調べ

新型コロナウイルス感染症拡大で環境に変化はあったか尋ねたところ、「マスク不足」を訴える医師が最も多く149人。次いで「患者数減少」(107人)、「アルコール消毒液不足」(94人)と続いた。

オンライン診療については、既に「利用している」が7%、「利用を検討している」が32%、「利用予定はない」が55%。初診からオンライン診療が解禁になったことについては、「賛成」が50%、「反対」19%、「どちらでもない」が31%となった。

オンライン初診解禁のメリットを聞くと、「ウイルス感染予防」(74人)が最も多く、「受診の利便性が高まる」や「医療従事者の負担軽減につながる」なども挙げられた。一方、デメリットについては、「誤診や症状などの見落としの可能性が出てしまう」(44人)が最多となり、「導入時のコスト」や「高齢者には利用しにくいのでは」といった意見も寄せられた。

患者にオンライン診療を利用してほしいかとの問いには、73%が「はい」と答えており、特に「期間限定であれば」との回答が最多となった。

現在の状況で医師が患者に求めることとしては、「手洗い・うがいなど感染予防の徹底」「不要不急の外出を控えること」「医療従事者への根拠のない差別をしないこと」「症状が軽度の場合は自宅療養をすること」「検査目的での受診を避けること」などが挙げられた。また、健康やストレス発散の為に混雑を避けた状況下で運動をしてほしいとの声も寄せられた。