声優・アーティスト田所あずさが11月10日、東京・片柳アリーナにてワンマンライブ「AZUSA TADOKORO SPECIAL LIVE 2019~イコール~」を開催した。
ライブ当日は26歳の誕生日を迎えた田所。ワンマンライブとしては自身初のアリーナ開催となった今回。アーティストデビューから丸5年を迎え、6年目に突入した成長と魅力を存分に発揮した全19曲を披露した。
田所初のアリーナライブ。その記念すべきオープニングナンバーは「ギミーシェルター・ブライトネス」。本楽曲では、ファンのクラップが特徴的でもあるが、その響き渡る音は彼女のアリーナライブと、26歳の誕生日を祝う拍手の音にも感じられた。
間髪入れずに「1 HOPE SNIPER」、「spit out」と疾走感あふれる楽曲を叩き込んでいき、会場が熱気に包まれていく。曲終わりのMCでは、アリーナクラスの会場でライブができるという喜びと、それが不安でしかたがなかったという「マリッジブルー」と戦っていたと吐露。田所は本ライブで何度も「マリッジブルー」という単語を発していくのだが、それだけ初めてのアリーナライブはプレッシャーとの戦いだったことが伺える。
そんな自他ともに認めるネガティブな彼女だが、歌うとその表情は一変。「 絶対的Rock Star」を熱く、「DEAREST DROP」を静かに力強く歌い上げていく。続く「リトルソルジャー」を経て、ライブはアコースティックコーナーへと歩を進める。
ロックと同じくらいアコースティックで歌うのが好きだという田所。バッグバンド「あずさ2号」のバンマスでもある神田ジョンが奏でるギターに合わせ「僕は空を飛べない」を歌唱。そして、「あずさ2号」とともに、20歳の誕生日にもらった楽曲「ツボミノコエ」で感謝の気持ちを表現していった。
と、ここまで楽曲で会場中の心を魅了していったかと思えば、次のMCではまたいつもの田所に戻る。ここでは26歳を迎えたことを改めて報告し、ロングヘアーが特徴的だった髪をショートにしたことなどを話す。そして、事務所の後輩の松永あかねから、アフレコ中に「田所先輩って、人妻的な色気がありますよね」とボソッと言われ、複雑な気持ちになったことを明かし、笑いを誘った
そしてライブコーナーへ戻ると、自身の希望でライブ直前にセットリストに入れた「スペクトラム ブルー」やバラード「スロウリグレット」で会場を包み込む。
「ぶちかましていきます!」とライブはラストスパートへ。「Come on,A-Z!!」、「It’s my CUE.」と続けてアッパーな楽曲をぶりかましていき、「ストーリーテラー」を経て、本編ラストの「イコール」を披露。「イコール」では客席にマイクを向け、会場中をひとつにして大合唱。田所とファンがイコールで結ばれ、本楽曲はここで初めて完成を迎えた。
アンコール後、懐かしの芋ジャージ姿で登場した田所は「POSITIVE SHAKING」を披露。本楽曲のMVでも着用していたジャージ姿で、ネガティブを吹き飛ばし、ポジティブに変身……かと思いきや、"ポジティブな自分、コンニチハ!"の"ポジティブ"の歌詞を、間違えて"ネガティブ"で歌ってしまうなど、田所らしい一面も見せてくれた。
そして、すぐにジャージからライブTMSシャツに着替えて再登場。ファンたちと一緒に記念撮影の準備に入っていた田所のもとに「ころあるき」のイントロが流れ出し、会場を事前に観客に配られていたブルーのケミカルライトの光が照らす。そして「ころあるき」を作詞作曲した忘れらんねえよの柴田隆浩が花束を抱えてサプライズ登場。
バースデーを祝いにきた柴田がステージ上の田所に駆け寄ると、動転した田所はステージそでまで逃げてしまうというシーンも。さらにサプライズは続き、当日会場でファンたちが寄せ書きした横断幕が田所に届けられた。お祝いが終わりステージを後にした柴田を思い返しながら、「すきなアーティストがステージ上でライトに照らされているだけで多幸感があった。みんなはいつもこんな気分なんですね」とコメントを残した。
多幸感に包まれながら「RIVALS」を歌い上げると、アンコールラストの楽曲「純真Always」を披露。「男性のお客さん」「女性のお客さん」「ささやくように」など、恒例ともなった会場とのコールアンドレスポンスでさらに一体感を増していく。最後に「最高の誕生日をありがとう!」と笑顔で本ライブを締めくくった。