ルネサス エレクトロニクスは9月24日、4レーンのMIPI-CSI2入力と150MHzシングルチャネルのOpenLDI(open LVDS display interface)入力を搭載した、フルHD対応液晶ディスプレイ(LCD)ビデオコントローラ「RAA278842」を発売した。

同製品のMIPI-CSI2は、プロセッサと車載カメラの間で、1レーンあたり最大1Gbpsの通信速度に対応。また、最大解像度1920×1080までのさまざままビデオインタフェースとLCDパネルサイズをサポート。基本ファームウェアを使用して作動することで、カメラからの映像を500ミリ秒以下でLCDに出力することが可能。これらの機能により、リアビューカメラからの映像をダイレクトに表示することが可能なほか、センターディスプレイ、ヘッドユニット、クラスタ、HUD(head-up display)、電子ミラー用ディスプレイなどでの活用を想定しているという。

さらに、画像補正エンジンに10ビットパーカラー処理を内蔵することで、遅延の少ない高画質な映像提供を実現するほか、入力される映像信号が固着していたり、破損していたりする場合には、画像計測機能によって検出することも可能だという。

なお、同社では、同製品のほか、BT.656出力を搭載した「RAA278843」も新たにラインアップに追加したとのことで、2製品ともに14mm×14mm 128-lead LQFPパッケージにて、量産対応が可能になっているという。また、いずれの製品ともに、運転者がギアをバックに入れてから2秒以内に車両後方の死角領域の映像を画面に表示することを義務付ける「米国連邦自動車安全基準(FMVSS)」の111基準への準拠を支援することが可能だとしている。

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    ルネサスのMIPI-CSI2入力対応の車載向けフルHD対応LCDビデオコントローラのパッケージイメージ