第1期ヒューリック杯清麗戦の予選が大詰めとなっています。

本棋戦は今期設立された新棋戦で、予選には奨励会員やアマチュアの枠は設けられておらず、全女流棋士のみが参加。予選は6勝通過2敗失格システムによって行われ、抽選によって決められた組み合わせで1回戦を行い、2回戦以降は原則として同じ成績同士の女流棋士同士で対戦が組まれます。2敗を喫した女流棋士はその時点で予選から姿を消します。

中村真梨花女流三段が四強1番乗り

無傷の6勝0敗で予選を突破した中村女流三段

2敗者が続々と出る中、5回戦を終えた時点で5勝0敗となったのは中村真梨花女流三段と中澤沙耶女流初段の2人。両者による6回戦が5月16日に行われ、中村女流三段が勝って6勝0敗、無傷で本戦一番乗りを果たしました。

中村女流三段は2003年4月に女流棋士2級でプロ入り。2009年度の第17期倉敷藤花戦、2012年度の第34期女流王将戦、2013年度の第40期女流名人位戦(※現在は女流名人戦)で挑戦権を獲得していますが、残念ながらタイトル獲得には至っていません。タイトル戦3回の相手はいずれも里見香奈女流四冠。女流王将戦三番勝負は先勝し、タイトルまであと1勝と迫りましたので大変惜しいところでした。得意の四間飛車を武器に、悲願の初戴冠なるか。

同日は、生き残りを懸けた4勝1敗同士の里見女流四冠―渡部愛女流王位戦、甲斐智美女流五段―香川愛生女流三段戦、和田あき女流初段―頼本奈菜女流初段戦も行われ、里見女流四冠、甲斐女流五段、頼本女流初段が勝って5勝1敗としました。この3者に、伊藤沙恵女流三段―谷口由紀女流二段戦、里見咲紀女流初段―脇田菜々子女流1級戦の勝者と、5勝0敗同士の対戦で敗れた中澤女流初段を合わせた6人により7回戦が行われ、勝者が本戦へと進みます。

本戦は4人によるトーナメント。今期第1期は決勝に進出した2人により五番勝負が行われ、勝者が初代「清麗」のタイトルを獲得します。