元SMAPの稲垣吾郎が14日、東京・上野の東京都美術館で行われた「クリムト展 ウィーンと日本1900」(~7月10日)の取材会に登場した。同展のスペシャルサポーターを務め、音声ガイドも担当した稲垣は、この日初めて展示を鑑賞。さらに生音声ガイドにも挑戦した。
昨年秋の舞台『No.9-不滅の旋律-』の再演を前に、ウィーンを訪れ、ベートーヴェンが暮らしていた家や墓地をめぐったほか、クリムトの作品も鑑賞したという稲垣。「華やかさや繊細さや圧倒的な存在感に心を奪われた」とそのときの感動を語り、同展のスペシャルサポーター就任に「非常に縁を感じています。大役を任されて光栄に思っています」と語った。
初挑戦の音声ガイドについても「本当に光栄」と喜び、「美術館なので、この場所をイメージしながら、出しゃばったまねはしたくないなって。美術鑑賞の邪魔をしてはいけないと思うので、さりげなく、聞き心地いいようにやらせていただきました」と説明した。
その後、同展のメイン作品のひとつである「ユディトI」前にて生音声ガイドを披露。「なんでしょうね、この緊張感は。美術館なので、重々しい雰囲気もあって、暗い感じでより緊張しますね」と照れ笑いを浮かべ、「では、朗読風に」と言ってスタート。「みなさんこんにちは、稲垣吾郎です」とゆっくりと話し出し、作品の魅力を伝え、「ご案内は稲垣吾郎でした」と締めくくった。
稲垣は「ちょっと緊張しました。不思議な感じでしたね。朗読やこういった作業は好きですし、その世界に入っていきますよね」と緊張しながらも楽しんだ様子。「最初ちょっと緊張しましたけど、後半は使いどころかなと思います。表情もいいところを使ってください」と報道陣にアピールして笑いを誘った。
そして、自身が担当した音声ガイドについて「僕も借りて聞いていいんですよね? 不思議ですよね」と笑い、「プライベートで何回もこれから来たいので。期間も長くやっているので、何度も足を運びたいと思います」と予告。「集中して自分の音声ガイドを聞きながら見ている僕を発見したら、声をかけずにそっとしておいてください」と呼びかけた。
その後、クリムトがベートーヴェンの交響曲第9番に着想を得て制作した全長34メートルの壁画「ベートーヴェン・フリーズ」の精巧な原寸大複製の前で写真撮影も。作品を見渡し感動していた。