第69期大阪王将杯王将戦一次予選3回戦の森内俊之九段―藤井聡太七段戦が4月12日、東京・将棋会館で行われます。両者にとってこれが2019年度初対局となります。
強豪同士が一次予選で激突!
王将戦の1次予選は参加者が20数人1ブロックのトーナメントに分けられ、それぞれの勝ち上がり者が2次予選に進出します。2次予選は1次予選免除の棋士とあわせ6人制のトーナメント3ブロックで争われ、勝ち上がり者3人が前期のリーグ残留者4人の待つ挑戦者決定リーグに進出します。リーグは総当りで行われ、優勝者が時の王将(※現在は渡辺明王将)への挑戦権を獲得します。
森内九段は2003年度の第53期に挑戦権を獲得、羽生善治王将(当時)を4-2で破り王将位を獲得しています。タイトル通算獲得数は名人8期(十八世名人)、竜王2期、棋王1期、王将1期の計12期。羽生九段と名人戦七番勝負で相まみえること9回、うち過半数の5回を制したトップ棋士中のトップ棋士ですが、2016年度、第75期A級順位戦で降級が決まると、順位戦を指さない棋士のグループで、名人獲得の可能性がなくなるフリークラスへの転出を宣言してファンを驚かせました。
藤井七段は同棋戦3回目の参加。第67期は1次予選決勝で菅井竜也七段に、第68期は1次予選3回戦で井上慶太九段に敗れ姿を消しています。ファンが熱望するタイトル戦初登場のために、森内九段はまず超えなければならない壁。打ち勝ち、その勢いを駆って初の2次予選進出なるか。
ご記憶の方も多いかと思われますが、両者は2017年度の第67期NHK杯戦2回戦で対戦し、藤井七段が勝利を収めています。この対局は注目度が高かったことから、普段の録画放映でなく生中継で全国に放送されました。
年度初めという意味でも、またタイトル挑戦、獲得に向けても大事な1局、制するのはどちらでしょうか。そして、挑戦者決定リーグまでにはこの対局を含め6勝が必要となりますが、果たして?