資生堂は2月中旬、緊張やストレス由来のニオイ「ストレス臭」に着目した新デオドラントスプレー「エージ―デオ24 パウダースプレー(医薬部外品)」を発売する。都内で行われた発表会には、お笑い芸人の和牛がゲストとして登場した。
「ストレス臭」とは、面接やプレゼン、初対面の対話など心理的に心拍数が上がるような緊張・ストレス状況下で、人の身体から出る特徴的なニオイのこと。
つまり、ストレスを感じたり緊張したりしている時、私たちは独特の「体臭」を発しているということだ。発表会では実際にストレス臭を嗅ぐことができたのだが、脂っこいような、胸のあたりに残るいやなニオイがした。
そして同社は昨年、そのストレス臭を発生させる成分を突き止め、それに対応する独自の技術「STアンセンティッド技術」を開発したと発表した。
資生堂アドバンストリサーチセンター 勝山雅子研究員は、「このストレス臭を嗅ぐことで、緊張や不安が高まるという心理的影響も確認されています。大切な場面で自分自身をさらに不安にさせてしまうだけでなく、近くにいる人に疲労や混乱を引き起こすことにもなるのです」と話した。
今回発売される新製品は、独自の「STアンセンティッド技術」を活用し、このストレス臭をより強い香りでごまかすのですはなく、「STハーモナージュ香料」という成分を配合することで、ニオイを包み込んで目立たなくするという。
また、「エージ―デオ24」シリーズの特徴でもあるニオイ菌を殺菌する成分も含まれているため、「汗臭」のケアにも対応。無香タイプ、クールタイプ、エイジデオタイプのほか、ふんわりと香る香料タイプ(フローラルブーケ、スウィートブレンド、フレッシュサボン)、ボディシートなどが発売される。
発表会には、ゲストとしてお笑い芸人の和牛が登場。3年連続でM-1準優勝に輝くなど、日々忙しい分ストレスも多そうな2人だが、「これが今最大のストレスの原因です」と話すのは、左手にはめられた謎の袋だ。
実はイベント開始前、2人のストレス臭を採取するため、左手を密封された状態でさまざまな実験を受けたのだという。会場では、初対面の研究員から、大きなケタの引き算問題を口頭で次々に出されたり、「た」から始まる名詞(固有名詞は不可)を言わされたりと、プレッシャーを与えるテストの様子が映像で流された。
「水田君の手、すぐにみるみる曇っていったもんな」と川西さんが言うように、淡々と続けられるテストに2人もプレッシャーを感じたという。
左手のニオイを嗅ぐ前にストレス臭のサンプルを体験した川西さんは、「なんか珍味系。楽屋とかでこのニオイがすると、正直心地よくはないな。でも炙ったらお酒のアテになりそう」と会場の笑いを誘った。
そして、いよいよ自らのストレス臭をチェック。左手の袋に取り付けられたピンチを緩めて、それぞれ自分の手のニオイを嗅いだ。
「あ、強い! さっきのやつ(サンプル)の何倍もの……師匠みたいなやつが出てきた。めっちゃ感じる! オレこのニオイいや!」と自分のニオイに慌てる水田さん。
川西さんは「なんか臭うけどさっきのとはなんか違うような……」と話しながらも、「一日遊んだ後の浮き輪の空気抜いたみたいな。でもいいニオイではないです」と独特の感想を述べた。
その後白いタンクトップで再登場し、CMと同じ「汗臭! ストレス臭! 全身にシュー!」の掛け声に合わせて今回の新製品を身体に振りかけた。