バレーボールの天皇杯・皇后杯ファイナルラウンド最終日が12月23日、大田区総合体育館で行われ、男子はJTサンダーズが4年ぶり3回目、女子は久光製薬スプリングスが2年ぶり7回目となる優勝を果たした。
男女ともに決勝戦にふさわしい熱戦だったが、特に女子の試合はし烈を極めた。久光製薬スプリングスの相手は、現在開催中のVリーグで同じWESTERN CONFERENCEのライバルでもあるトヨタ車体クインシーズ。第1セットからデュース続きの大接戦となり、35分以上もの激しい攻防の末にスプリングスが35-33で1セットを先取する。
接戦を制した勢いそのままに迎えた第2セットは、クインシーズの逆襲に遭い20-25で落とす。それでも1-1で迎えた第3セットを25-23で奪うと、優勝に王手をかけた第4セットもフォルケ・アキンラデウォ選手、石井優希選手、今村優香選手ら強力なアタッカー陣を擁するスプリングスが粘るクインシーズを26-24で振り切り、2年ぶりの栄冠を手にした。
平成最後の天皇杯・皇后杯を制した久光製薬スプリングスの酒井新悟監督は、「今大会の頂点に立ち、歴史に名を刻めたことを自覚し、また年明けから再開する新生Vリーグの頂点に向けてより完成度の高いチームを作っていきたい」とコメント。メモリアル大会での優勝の余韻に浸ることなく、早くもリーグ戦へと気持ちを切り替えていた。
一方の男子は、JTサンダーズが3-0(26-24、25-22、25-23)で東レアローズを下して3度目の優勝を遂げた。第1セットの序盤は苦しい立ち上がりとなったサンダーズだったが、エドガー・トーマス選手の連続ポイントで息を吹き返すとその流れのままこのセットを奪取。エドガー選手は第2、第3セットも得点を重ね、両チーム最多となる25得点を叩き出し、チームを優勝へと導いた。