CCCメディアハウスはこのほど、『日記を書くと血圧が下がる 体と心が健康になる「感情日記」のつけ方』(税別1,500円)を発売した。
同書では、精神科医で医学博士の最上悠(もがみゆう)氏が、最新研究と臨床データをもとに提唱する「感情日記」について解説している。「感情日記」とは、過去に起こった出来事と、そのときに感じた深い感情や辛い思いについて書くこと。同氏が英国に留学中、心理医学研究の世界的権威である教授から聞いた、ある研究報告が元となっている。
その研究報告は、「外科手術を受ける患者が、術前に1回15分の"ライティング(writing=文章を書くこと)"を3日間行ったところ、術後の傷口の回復スピードが2倍速かった」というもの。その後、最上氏はライティング研究は、アメリカのテキサス大学をはじめ、諸外国ではすでに多数行われていることを知ったという。
最上氏は、当初ライティング療法に対し懐疑的であったが、帰国後、自身の臨床で実践する中でその効果を確信したとのこと。その実績に基づき、同書では精神医学の面から、薬や外科手術に頼らない治療法の選択肢の一つとして感情日記をすすめている。
同書では、「心と体は密接につながっている」「病気悪化の背景に"感情"がある」「書くことで感情が癒されるメカニズム」「より効果が期待できる感情日記の書き方」「感情日記の書き方Q&A」などを紹介している。
また、高血圧や腰痛などの慢性痛、ぜん息、ヘルペス、不眠症、うつといった医療面、学業成績、失業後の再就職、職場の幸福度などの生活面にも、感情日記は効果があることについて解説。難病で通院中の男性や、拒食症で通院中の女性、大動脈解離を治療中の男性といった4人のケースも紹介している。