日本政策金融公庫総合研究所はこのほど、「フリーランスの実態に関する調査」の結果を発表した。同調査は2017年9〜10月、インターネットにて、フリーランス(※)として働く988人を対象に実施した。
現在の年齢を尋ねたところ、「50歳代」(38.7%)、「40歳代」(28.8%)が多く、「39歳以下」は7.4%だった。正社員としての勤務経験を聞くと86.5%が「ある」と答えている。業歴をみると、「9年以内」の割合が33.4%を占めた。
開業する際に重視したことを尋ねたところ、「仕事のやりがい」が38.8%、「私生活との両立」が39.4%だった。「収入」は21.9%で、やりがいや私生活との両立よりも少なかった。
事業を行う場所を聞くと、61.1%が「自宅の居室」と答えており、多くが在宅就業であることがわかった。事業に従事する時間(1週間当たり)を尋ねたところ、「30時間未満」が42.9%を占めている。短時間就業である者の割合が相対的に高いが、「50時間以上」と回答した者も22.1%見られた。
事業から得ている年収を尋ねたところ、「200万円未満」(40.1%)が最も多く、「300万円以上500万円未満」(23.3 %)、「500万円以上800万円未満」(17.2%)が続いた。
収入に関する満足度を聞くと、「やや不満」「かなり不満」は合わせて48.7%で、「かなり満足」「やや満足」は18.1%にとどまった。しかし、「私生活との両立に関する満足度」「仕事の内容ややりがいに関する満足度」では、不満よりも満足の方が高くなっている。
今後の事業の方針について尋ねると、63.9 %が「現状維持」で、「事業拡大」は2割以下だった。将来の生活の不安を感じているか聞いたところ、59.3%が「大きな不安」「不安」と答えている。
※職業が「会社員(経営者)」「自営業(SOHOを含む)」「会社組織に所属していない専門職」である人