ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンはこのほど、「ヘイズ アジア給与ガイド2018年版」の結果をもとに、日本人の転職や給与に対する期待値、キャリアアップに関する考え方をまとめた。

  • 日本の従業員のうち、今後6カ月以内の転職を考えている人は36%

「ヘイズ アジア給与ガイド2018年版」は、中国・香港・日本・マレーシア・シンガポールの15を超える業界・3,000以上の組織を対象に調査を行い、600万人以上の従業員から得た回答をもとにまとめたもの。

日本の調査結果では、従業員のうち67%が、転職を希望する最大の理由として「新たな挑戦」を挙げており、この割合は昨年の50%からさらに高まっている。次いで「給与・福利厚生」(57%)、「キャリアアップが望めない」(48%)が続いている。

転職について聞くと、「今後6カ月以内の転職を考えている」は36%で、38%の従業員がすでに転職活動を開始していると回答した。さらに39%は現時点でオファーを受け入れる用意があると回答している。

今年中の転職を希望しないと回答した従業員に、その理由を尋ねたところ、「ワークライフバランス」「給与・福利厚生」が多く挙げられた。次いで「職の安定」となっている。

キャリアアップについて聞くと、「今の職場では望めない」と28%が答えた。また、43%が「どのような機会があるのかわからない」と答えている。

現在持っているスキルは5年後も需要があると思うか尋ねたところ、56%が「思わない」と回答した。23%は「専門技能の習得に全く時間をかけていない」と答えいる。「技能の習得に費やす時間は週1時間以下」と回答した従業員も多かった。

福利厚生を含めた現在の給与について尋ねると、64%が「不満」、36%が「満足」と回答した。不満と回答する人が多いが、67%の従業員は昨年1年間に昇給を要求していないことがわかった。その理由として、16%は「昇給を要求したが受け入れられなかった」と答えている。「要求によって昇給した」は17%だった。

2018年に期待する昇給幅とは、「3%以下」(35%)が最も多く、「3〜6%の昇給」は15%だった。22%は「6%以上の昇給」を期待しているが、28%は「今後1年間に昇給を期待していない」と回答している。

前回の給与査定について、従業員の13%は「全く昇給がなかった」と回答している一方、12%は「6%以上の大幅な昇給があった」と答えている。最も多かったのが「3%以下の昇給」で、「3〜6%の昇給があった」と回答した従業員は16%だった。

雇用主に従業員の昇給について尋ねたところ、60%が今年に「3%以下の昇給を予定」、18%が「3〜6%の昇給を予定」と回答した。10%の雇用主は「6%以上の昇給」を予定しているが、12%は「昇給をまったく予定していない」と答えている。

現在のワークライフバランスについて聞くと、31%が「良い」、16%が「非常に良い」と回答した。29%は、現在のワークライフバランスを「普通」と答え、18%が「悪い」、6%が「非常に悪い」と答えている。

海外勤務を「積極的に希望する」と回答した従業員は60%で、昨年の65%から低下した。自分の業績が「公平に評価されている」と感じている従業員は49%で、51%は「公平に評価されていないと感じる」と回答した。