※2009/08/27掲載記事の再掲です

私用電話・メールについての許容範囲は会社によってまちまちだ。まったくおとがめなしという自由な職場もあれば、休憩時間以外は携帯を持っているだけでも「サボってる?」と冷たい視線を浴びせられる厳格な職場もある。一体どこまでがOKでどこからがNGなのだろうか? 社会人準備応援サイト「マイコミフレッシャーズ」でマナー解説も担当している沼田恵子氏に聞いてみた。

原則は「仕事中の私用電話・メールは禁止」の心構えで

「私用電話・メールのOK、NGは職場次第。その境界線は上司や経営者の裁量に任されているというのが実情です」(沼田氏)。
一概に、どこまでは大丈夫で、どこからはいけないということは言えないそうだ。ただし、本来会社というのはお金をもらって仕事をする所なのだから、そこにはプライベートを持ち込まないのがプロの心構え。私用電話・メールといった私用行為は休憩時間などの勤務時間外に済ませるほうがよいとのこと。

私用電話・メールをする際は「目立たず手短に」

ただ、最近では常識の範囲であればと、私用行為が暗黙の了解となっている職場もある。では仕事中に私用電話やメールをする場合、どのような点に注意したらよいのだろう。 「“場所”、“時間”、“口調”に注意が必要です」(沼田氏)。
人目に付きにくい所で、手短に目立たないよう終わらすことが基本とのこと。ざっくばらんな口調や大きな笑い声、だらだらとした長い会話などは周囲への配慮に欠けた迷惑行為となる。当然、目に余れば上長からの注意や指摘を受けることに。
「あくまでも仕事中だということを忘れてはいけません」(沼田氏)

仕事中にまですべき内容かどうかが問題

さらに「私用電話やメールが、仕事を中断してまで伝えなければいけないほど重要な内容なのかどうかも考えてみてほしいですね」(沼田氏)。それほど重要な私用はそう数多くないのではないだろうか。

また携帯には習慣性があるので、私用電話・メールが癖になっていないかも見直してみるのもよい。「そのような振り返りの意識が、節度ある社会人としての行動につながっていくと思います」と沼田氏は言う。

最後に携帯電話にまつわる話をもう一つ紹介してもらった。
「USBを使うとPCからも手軽にできる職場での“充電”、ついついやってしまいがちですが、厳密に言えば、許可なくして行う無断充電は“窃盗”に当たります」(沼田氏)

「親しき仲にも礼儀あり」
あまり神経質になり過ぎるのはいけないが、ケジメのある行動が取れているか? 自分の職場での振る舞いを見直してみるのは非常に大切なことだ。

文●エフスタイル