日本銀行は9月11日、2017年8月のマネーストック速報を発表した。それによると、現金通貨や預金通貨などを合わせた指標「M3」の平均残高は前年同月比3.4%増の1,305兆円となった。伸び率は前月と同率だった。
準通貨の減少幅は改善
M3の内訳をみると、現金通貨と預金通貨で構成される「M1」は同7.5%増の714兆4,000億円で、伸び率は前月と同率。M1のうち、現金通貨は同4.8%増の96兆3,000億円で、伸び率は0.2ポイント拡大。預金通貨は同7.9%増の618兆1,000億円で、伸び率は0.1ポイント縮小した。
定期預金などの準通貨は同1.2%減の558兆6,000億円で、減少幅は0.1ポイント改善。CD(譲渡性預金)は同0.2%減の32兆1,000億円で、伸び率は前月の0.3%増からマイナスに転じた。
M3からゆうちょ銀行への預金を除いた「M2」は同4.0%増の978兆円で、伸び率は横ばい。M3に投資信託や国債を加えた「広義流動性」は同3.7%増の1,710兆円で、伸び率は2015年10月(3.8%増)以来の大きさを記録した。