出産前後、何かとお世話になる機会が多いユニクロの商品。妊娠期にはブラトップやワンピース、赤ちゃんにはベビー服を活用していた人は多いと思うが、実はなかった"マタニティ専用アイテム"、そして生後0カ月から使える"産着"などの新ラインがついに登場した。プレス向けに開かれた新商品取材会の様子を早速紹介しよう。

左から、ユニクロ グローバル商品本部 松崎里美 リーダー、ファーストリテイリング 中筋雅彦 執行役員

マタニティアイテムは定番4商品の"ボトムス"が登場

今回発売されたマタニティアイテムは、「マタニティショーツ」(790円/3色/S・M・L)、「マタニティレギンス」(1,500円/2色/S・M・L)、「マタニティウルトラストレッチジーンズ」(3,990円/3色/S・M・L・XL・XS・XXL)、「マタニティレギンスパンツ」(2,990円/4色/S・M・L・XL・XS・XXL)の4点。

「マタニティウルトラストレッチジーンズ」(3,990円/3色/S・M・L・XL・XS・XXL)。背中の部分はジーンズ素材なので、かがんでも安心

「トップスに関しては既にある商品もご愛用いただけているほか、産後も使い続けられる商品がたくさんあります。一方大きくなってくるおなか回りのアイテムは、買い換える必要が出てくるので、この時期だからこそ楽しめるアイテムを作りたいと考えました」(ユニクロ グローバル商品本部 松崎里美 リーダー)。既に定番商品となっているボトムスを、妊娠期に着やすい形に整えたという。

おなかの大きさに合わせてサイズ調節が可能な「マタニティレギンスパンツ」(2,990円/4色/S・M・L・XL・XS・XXL)

ジーンズとレギンスパンツについては、おなかを優しく包むコットンリブ素材を採用。裾の幅を広めにすることで、むくみやすい妊娠期の女性のからだに配慮した。ウエストにはアジャスターが付いているので、サイズ調節も可能となっている。

「レギンスパンツは、出産直前まで働く女性が増えている中で、オフィスでも使える商品を作ろうと考え開発しました」(松崎氏)。ジーンズは普段着に、そしてレギンスパンツは通勤服にと活躍しそうだ。

左から、ゴムを使用していない「マタニティショーツ」(790円/3色/S・M・L)、妊娠初期から後期まではける、10分丈の「マタニティレギンス」(1,500円/2色/S・M・L)

またショーツやレギンスは、おなか回りの素材に綿でできたパワーネットを使用することで、食い込みを軽減。特にレギンスに関しては、ワンピースなどを重ね着することを想定し、おなか回りを二重にすることで、冷えにくい形状になっているそうだ。

マタニティアイテムの工夫点

生後0カ月から、必要な商品がそろうラインナップに

新生児向けアイテムについては、「短肌着(2枚組)」(990円/3色/50~60cm)、「コンビ肌着(2枚組)」(1,500円/3色/50~60cm)、「スタイ(2枚組)」(590円/4色)、「スリーパー」(1,500円/3色/~100cm)の4点が7月24日から販売されている。

「弊社で出産経験のあるメンバーを集め、議論を重ねて、最も使い勝手が良いであろう単肌着、コンビ肌着を開発することになりました。この商品の発売によって、出産後の赤ちゃんの準備が、ユニクロで全てそろうようになりました」(松崎氏)。これまで60cmサイズからのベビー服を展開していた同社にとって、"産着"の取り扱いは初となる。

肌着については、有害物質を排除したユニクロ独自の綿素材を採用し、赤ちゃんが心地よく過ごせるよう、縫い目を無くした1枚仕立てにしたという。ラベルは全て外付けになっているほか、金属アレルギーへの配慮からプラスチックのスナップボタンを使用している。

「短肌着(2枚組)」(990円/3色/50~60cm)

赤ちゃんの着やすさに加え、この商品において重視されているのが「着せやすさ」。裏表が分かりやすいように、裏側には色の付いたステッチを入れたり、掛け違いを防止するために、コンビ肌着については色違いのスナップボタンを付けたりしていて、初めて赤ちゃんを迎えるママ・パパでも安心だ。

ステッチを入れて、裏表が分かりやすいように

「コンビ肌着(2枚組)」(1,500円/3色/50~60cm)には掛け違いを防ぐ色違いのスナップボタンが

2つのスナップボタンでサイズ調整ができるスタイ、ファスナーが直接肌にふれないよう、ガードを付けたフリース素材のスリーパーなども、赤ちゃんの着心地と使い勝手のよさを追求した商品となっている。

4色展開の「スタイ(2枚組)」(590円/4色)

ジッパーで簡単に着せられる「スリーパー」(1,500円/3色/~100cm)

客からの要望多く

「お客さまからの多くの要望に応えて開発された商品」と中筋 執行役員

ファーストリテイリングの中筋雅彦 執行役員はマタニティアイテムについて、「妊娠期の下半身の変化は非常に大きいため、お客さまから非常に多くのご要望をいただいていた」と商品開発の背景について解説。新生児アイテムについては、使用期間の短さからこれまで60cmサイズの代用を提案していたが、「うまれたての赤ちゃんに対する商品のニーズがあった」として、発売に至ったという。

新生児アイテムは全国217店舗、マタニティアイテムは全国220店舗の大型店および一部店舗(8月28日時点)、同社のオンラインストアで取り扱っており、当面はそれぞれ4型の展開となる。

妊娠期、新生児期の期間はそれぞれ短く、洋服にあまりお金はかけたくない。かといって、着るもの・着せるものは何でも良いわけではない……。そんな思いを持っている方にぴったりの商品かもしれない。

※価格は税別