JR西日本と台湾鉄路管理局は18日、JR山口線にて蒸気機関車C57形1号機の牽引で運転される列車「SLやまぐち号」と、台湾鉄路管理局が保有する同型の蒸気機関車を使用するCT273列車の姉妹列車協定を締結すると発表した。
台湾鉄路管理局のCT273列車は、日本統治時代の1942年から翌年にかけて台湾鉄道に導入された蒸気機関車C57形6両のうち1両を使用している。この蒸気機関車は当時、おもに特急列車の牽引車として活用されたが、1960年には普通車牽引用となり、1984年に引退。その後は遊園地で静態保存されていた。2014年に動態復元され、以降は毎年夏に「仲夏宝島号」として運行されている。
JR西日本と台湾鉄路管理局は2015年12月に台北駅と大阪駅の姉妹駅締結を結んでいる。今回、6月からCT273列車の運転が開始され、さらに今年9~12月開催の「やまぐちデスティネーションキャンペーン」に合わせて「SLやまぐち号」に新しい客車を導入することを契機に、より一層の友好を深めるために姉妹列車協定の締結を決めたという。
協定の締結式は、CT273列車の今年度初列車が運行開始する6月24日に台鉄の玉里駅で実施する予定。台鉄・JR西日本の代表者が出席し、協定書の締結と記念品の交換などを行う。なお、CT273列車の今年の運行に合わせ、同列車に乗車する団体旅行が日本旅行から発売されるという。