日本では、業種にもよるが、会社へ化粧をして行く女性が多い印象を受ける。恐らく、寝坊した朝は"すっぴん"で会社に行き、慌ててトイレでメイクをしたことがある女性もいることだろう。
今回は、日本在住の外国人20名に「女性が会社へ化粧をして行くことは身だしなみだと思うか」聞いてみた。母国と比較して答えてもらったので、回答を見ていこう。
Q.女性が会社へ化粧をして行くことは身だしなみの一つだと思いますか? 母国と比較して教えてください。
■身だしなみだと思う
・「そうだと思います。母国では、ほとんどの女性が会社へ行くとき、化粧をしている」(ウクライナ/30代前半/男性)
・「そうだと思う。母国でも変わらないと思う」(インドネシア/30代前半/男性)
・「ドイツでは最近、化粧をしている人が増えたと思います。きれいにすることは良いと思うので、良いのではないでしょうか? 」(ドイツ/40代後半/女性)
・「そうですね。日本にしばらく住んでみたら、そう思うようになりました。フランスでは目や口だけに化粧をしていたが、日本では肌が完璧に見えるようにファンデーションまで毎日塗るようにしている」(フランス/30代前半/女性)
・「賛成ですが、母国では日本みたいに義務付けられているようではない」(インド/30代後半/女性)
・「ときどきそうだと思いますが、ポーランドも同じです」(ポーランド/40代前半/女性)
・「そう思います。第一印象が大事です」(モンゴル/40代前半/女性)
■身だしなみだとは思わない
・「お客様に顔を出す仕事なら化粧が必要。ほかの仕事は無くても大丈夫と思う。母国の女性は化粧に注目していないようです」(ベトナム/30代前半/女性)
・「すっぴんは失礼というのが驚きます。母国では化粧をしない人も多いです」(キルギス/30代前半/女性)
・「化粧は無駄だと思います。母国でも化粧は無駄だと思います」(ギリシャ/30代後半/男性)
・「化粧をして会社を含めて外へ出かけることはイタリアも日本も同じだと思います。出勤に関しては必要不可欠なものではないと思います」(イタリア/30代前半/男性)
・「身だしなみの一つではないと思います。もちろん、化粧は自身の好みだと思いますが、必要ではないと思います」(アメリカ/20代後半/男性)
・「清潔で端正な身だしなみであれば、化粧はいらないと思います。国では女性が会社に化粧をして行く場合が多いです」(モロッコ/30代前半/男性)
・「必ずしも身だしなみの一つではないと思います。仕事内容によりますし、その女性自身にもよると思います。母国では場合によりますが、軽い化粧か化粧なしがふさわしいと思います」(ブラジル/40代前半/男性)
・「母国はイスラム国なので、化粧をしている人の数は日本と比べると少ない。大半の方がスカーフを巻いているから化粧はあまりしていない」(エジプト/30代前半/男性)
・「特に身だしなみとは思わない。自国ではしなくても平気なため、してもしなくても特に思わない。個人の自由だから」(台湾/20代後半/男性)
・「タイでは、お互いにあまり気にしないような気がします。日本人は他人のことを何もかも細かくチェックしがちですか、タイ人はそこまでしない」(タイ/30代前半/女性)
・「女性が化粧をさせられる環境は差別だと思っています。ロシアではそういう環境です。日本はまだマシです。たくさんのところで化粧をしなくても丁寧に扱われます」(ロシア/30代前半/女性)
■総評
調査の結果、「身だしなみだとは思わない」というコメントが目立った。「顔を出さない仕事なら」「清潔で端正な身だしなみであれば」という条件つきの意見のほか、「化粧は無駄」「日本人は他人を細かくチェックしがち」という強い回答もあった。一方、身だしなみだと思う人の意見としては、「第一印象が大事」「きれいにするのは良いこと」というコメントが寄せられている。
全体的に、「母国では化粧をしない女性が多い」という立場と「母国でも化粧をする女性が多い」という立場に分かれた。今回の調査によると、前者は、ベトナム、キルギス、ギリシャ、ブラジル、エジプト、台湾、タイなどの国が該当した。一方の後者には、ウクライナ、インドネシア、ドイツ、フランス、ポーランド、イタリア、モロッコ、ロシアといった国が当てはまる。
「母校ではポイントメイクだけだったが、日本に来てファンデーションも塗るようになった」(フランス人女性)、「母国より日本のほうが、化粧をしない女性が丁寧に扱われる」(ロシア人女性)などと回答に幅があり、国によって化粧の程度や女性の置かれている状況は異なることがうかがえる。
※写真と本文は関係ありません
調査時期: 2017年1月23日~2017年2月28日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20人
調査方法: インターネット応募式アンケート