花王は10月15日、「忙しいママとお子様とのコミュニケーションの実態、及びお子様を『ほめる/叱る』ことについての意識・実態に関する調査」の結果を発表した。調査は9月25~28日の期間にインターネット上で行われ、第1子の子どもの年齢が5歳もしくは6歳の母親で、現在の毎日の暮らしが忙しいと感じている女性600名から回答を得た。

平日に子どもと過ごす時間を十分に取れていると回答した人は16.2%にとどまった

はじめに、平日に子どもと過ごす時間を十分に取れているか質問したところ、「十分に取れている」と回答した人は16.2%にとどまった。また、子どもとのコミュニケーションを取りたいと考えている人は、「もっと取りたいと思う」(39.5%)、「どちらかといえば取りたいと思う」(39.3%)という回答をあわせると78.8%いることがわかった。

この78.8%の人を対象に、あとどのくらい子どもとコミュニケーションを取りたいか尋ねると、平均値は約1時間18分となった。

「ほめる」「叱る」の割合は現実と理想の数値に差があった

次に、平日において、子どもを「ほめる」「叱る」の割合が何対何になるか聞いた。結果は「ほめる」対「叱る」の理想の割合が7対3程度であるのに対し、現実の割合は約4対6だった。同社は「叱るよりもほめてあげたいという本音とは裏腹に、実際には思い通りにお子様をほめてあげられていない忙しいママが多いようです」と分析している。

「ほめる」「叱る」が多い場所はいずれも「朝の支度や着替え」が1位となった

最後に、日常生活において「ほめる」「叱る」が多い場所、少ない場所について調査したところ、特によくほめる場所については1位が「朝の支度や着替え」、2位が「食事」となった。叱ることが多い場所についても、1位と2位はほめる場所と同様の結果だった。ほめたり叱ったりすることが少ない場所の1位は共通して「お風呂」であることもわかった。

調査結果を受けて、保育園での講演などを行っている子育て支援士の田宮由美氏は「子どもをほめることは、子どもに自信をつけさせることになり、それはワンステップ上へのことにチャレンジする意欲へとつながります」と指摘。その上で、「結果ではなく、努力した過程をほめる」「具体的なことを指してほめる」「兄弟やお友達と比べるのではなく、過去の本人と比較してほめる」の3つが、子どもを伸ばすほめ方として最も大切なポイントだとアドバイスしている。