ディップは10月15日、「はたらこねっと ユーザーアンケート 職場でのマタハラ・イクハラの実態」の調査結果を発表した。調査は9月18日~10月8日の期間にインターネット上で行われ、未婚女性400名、既婚女性400名のあわせて800名から回答を得た。
はじめに全回答者に対し、周囲の人がマタハラ(マタニティハラスメントの略)もしくはイクハラ(育児ハラスメントの略)を、受けているのを見たことがあるか尋ねた。結果、見たことがあると答えた人が既婚女性では39%いた一方、未婚女性では19%と既婚女性の半数ほどにとどまった。また、既婚女性を対象に、実際に自身が受けたことがあるか調査したところ、40%の人が「受けたことがある」と回答した。
次に自身または周囲のマタハラ・イクハラがどの型にあてはまるか質問すると、既婚女性の回答で最も多かったのは「追い出し型」(37%)、未婚女性では「いじめ型」(37%)となった。具体的な事例として、「追い出し型」では、「妊婦を雇う余裕はない」「周りの人に迷惑だ」などのコメントが見聞きされるケースが多かったという。「いじめ型」では「こっちの仕事が増えて迷惑」「休めていいよね」といった意見がみられている。
マタハラ・イクハラの解決には、どのような対処が必要なのか。既婚女性の回答の1位は「企業側でのフォロー制度の拡充」(54%)、「企業側でのサポート制度の運用体制を強化」(54%)となり、半数以上の人が企業による対応を求めていた。一方、未婚女性の回答の1位は「男性社員への妊娠・出産に関する理解・協力の促進」(47%)だった。
最後に法律で認められている権利で知っていたものを答えてもらったところ、「育休」「産休」に関する法律の認知度は高いことがわかった。しかし、「勤務時間内でも健診に行くことができる」(未婚女性: 22%、既婚女性: 31%)、「産前産後休業中とその後30日間は女性労働者を解雇することはできない」(未婚女性: 25%、既婚女性: 30%)などは、既婚女性、未婚女性ともに認知度が低かった。