JR北海道は9日、台風17号の影響で路盤が流出した日高本線の2カ所の災害箇所について、応急対策を実施すると発表した。
日高本線は今年1月に発生した線路脇の盛土流出により、全区間の8割近くに相当する鵡川~様似間で長期間の運転見合わせとなっており、復旧のめどは立っていない。今回被災した豊郷~清畠間と厚賀~大狩部間は不通区間内にあるため、運転区間への影響はないが、さらなる被害拡大を防ぐために最小限の応急対策工事を行うことになった。
海岸侵食防止のために設置した鋼矢板の倒壊により、土砂が流出した豊郷~清畠間では、破損した鋼矢板や宙吊りになっていた軌道などをすでに撤去。今後、鋼矢板を撤去した部分に消波ブロックと土のうを設置し、さらなる土砂の流出を防ぐ。コンクリート製護岸壁の波返し部分が折れて土砂が海に流出した厚賀~大狩部間でも、軌道の仮撤去を行った上で消波ブロックと土のうを設置し、被害の拡大を防ぐという。