京都西川はこのほど、携帯電話内蔵ホルダー付きクッション型コミュニケーションメディア「ハグビー」の販売を開始した。
抱きながら通話できる"存在感伝達メディア"
同製品は、頭部のホルダーにスマートフォンなどを収納するホルダーを装備。抱きしめながら通話をすることで、通話相手の存在を身近に感じることが可能になる。素材には、京都西川と東洋紡STCが共同開発した生地「ウォームフィール20」を使用し、とろけるような触り心地と抱き心地を実現した。開発は国際電気通信基礎技術研究所(ATR)、東洋紡STCと共同で行われ、「9月3日(睡眠の日)」に販売が開始された。
ストレス軽減効果も実証
同社によると、抱きながら通話することで、携帯電話の通話では得られない相手を抱いているという感覚がもたらされるという。さらに、ヒトと抱き合っているような安心感や親近感を生み、ストレスを軽減する効果があると科学的に実証されている。
ATR石黒浩特別研究所による実験では、被験者を同製品を抱きしめながら話をするグループと携帯電話で話をするグループとに分類。血液中と唾液中のそれぞれのコルチゾール(ストレスで増加するホルモン)濃度の変化を調べた。その結果、同製品を抱きしめながら会話をしたグループでは、血液中、唾液中ともに会話後にコルチゾールが有意に減少していることがわかった。
また、子どもたちに落ち着いて人の話を聞くことを促進する効果も明らかとなっている。30人程度の子どもたちに読み聞かせをする際、同製品を抱きしめながら話を聞いてもらうと、子どもたちはその場で落ち着いて話を聞くことができた。一方で、同製品を使用しない場合は歩き回りや私語が見られた。同様の効果は高齢者に対しても観察されている。就寝前の幼児に同製品を通して母親の声を聞かせると、落ち着いて横になることも観察されており、入眠の促進も期待されている。
さらに同製品を通して会話することで、離れた相手を近くに感じることが可能に。若い男女が同製品を通して会話した場合、相手に対して関心があるような行動が増加することもわかっている。遠距離恋愛中のカップルや単身赴任中の親子の間での活用が期待されているとのこと。
サイズは、子どもサイズが約縦50cm×横35cm、レギュラーは約縦80cm×横55cm。カラーは、イエロー、ピンク、グレー(全3種)。希望小売価格は、子どもサイズが8,000円(税別)、レギュラーは1万円(税別)。