鳥羽水族館では5月9日、同館生まれのラッコの「メイ」が11歳の誕生日を迎えた。

11歳の誕生日を迎えたラッコの「メイ」 ※画像提供:鳥羽水族館

大好物のイセエビを飾りつけた贅沢なケーキをプレゼント

「メイ」は、2004年5月9日の母の日(当時)に鳥羽水族館で誕生。性格はいたずら好きだけどちょっと小心者。ホースをかじって穴を空けたり、飼育員が服装を変えると見慣れぬ姿に驚いて近づかなくなったりと担当者を困らせることもあるものの、キュートな仕草で大勢の人から愛されて成長してきた。

そんな「メイ」の誕生日を祝おうとこの日、飼育員がメイのためにオリジナルのバースデーケーキを手作りしてプレゼントした。ケーキと言ってもラッコ用の特別仕様、1カ月以上も前から試作を重ねてやっと完成させた力作となる。

左・力作のイセエビケーキと、右・特製ケーキを受け取る「メイ」 ※画像提供:鳥羽水族館

氷の土台にイカやカジキを凍らせて作ったバラの花のデコレーションを並べ、中央にはメイの大好物のイセエビを飾りつけた贅沢なケーキ。イカで「メイ」と名前を書いたネームプレートも添えた。愛情たっぷりのケーキを持った飼育員が登場すると、「何か見慣れないものをもっている!」とでも言わんばかりにプールの隅の辺りからチラチラと様子を伺う。ケーキを持ったままの飼育員の手招きに誘われておそるおそる近づき、イセエビがあることがわかると両手でしっかりとケーキをつかんでプールの中へ。土曜日ということもあり、たくさんの来館者に見守られながら満足そうに味わっていたという。

大好物のイセエビを食べる「メイ」 ※画像提供:鳥羽水族館

ケーキを作った飼育担当者は「最初は驚いていたけどおいしそうに食べてくれたので良かった。一生懸命作った甲斐があった。健康に誕生日を迎えることができたのが何よりも嬉しい。また来年も元気に誕生日をお祝いしたい」と語っている。