JR東日本は19日、同社では新方式となる新型電気式気動車を新潟・秋田地区へ投入すると発表した。1両編成19両・2両編成22編成(44両)の計63両を新造し、2017~2019年度に新潟地区、2020年度に秋田地区へ投入予定としている。

新潟・秋田地区では非電化路線を中心に、現在もキハ40・48形が活躍している

新型電気式気動車の新潟地区における運用区間は、磐越西線・信越本線の会津若松~新潟間、羽越本線の新津~酒田間、米坂線の米沢~坂町間。これらの区間ではJR発足以降にキハ110系・キハE120系が投入される一方、国鉄時代に製造されたキハ40・47・48形も残る。秋田地区における運用区間は奥羽本線・五能線の秋田~弘前・青森間で、五能線の普通列車は現在もキハ40・48形が主力となっている。

キハ40・48形など従来車両では、「液体式」と呼ばれるトルクコンバータ(液体変速機)と減速機で動力を伝達する駆動システムを採用していた。新型電気式気動車はディーゼルエンジンと発電機による電力を用い、電車と同じ駆動システムで動力を伝達し、モーターで走行するしくみに。「電車などで培った技術の採用、共通化により、安全安定輸送と質の高いサービスを提供します」(JR東日本)とのこと。

なお、JR東日本は今後、新潟・秋田地区へ投入する計63両を含む約150~250両の新型電気式気動車を新造し、既存気動車を置き換える予定だという。

同社は八戸線用気動車に続き、今回発表した新型電気式気動車においても公募調達を実施するとしており、「世界中から多くの企業に参加していただくことにより、世界の優れた企業との接点を増やしていきたい」とのこと。関係書類は5月19日18時に同社ホームページ内に掲載され、参加申込み期限は7月24日16時(日本時間)までとなっている。